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禁止解除モダンを遊んだ

まえがき

友人ら7人で示し合わせて、禁止解除モダンのオンライン大会を行った。モダンプールのカードを禁止指定されているカードを含めて(4枚までなら)制限なくデッキに入れられるルールだ。流石に禁止カードを買ってもらうのもどうかと思って、プロキシありとした。まあわたしは折角だしと思って買ったのだが。
さらに追加ルールとして、マッチ中一回のみ「禁止指定」をできるようにした。細かいルールはおまけに書くが、モダンで禁止されているカードを一枚選んで無効化するアクションだ。禁止カードにはマナを出すカードや土地、発掘やコスト軽減なんかもあるので、それらをきちんと機能停止させられるようにルール整備をするのに苦労した。
結論から言えば、ウィザーズの調整班はとても良い仕事をしていると思った。なんだかんだ非常識なレベルでバランスが取れているような気がしなくもないが、レガシーのデッキにも余裕で勝てそうな常識破りのデッキパワーが激突し合い、まさしく怪獣大決戦という感じだった。おまえら 禁止されたカードを平気で使ってんじゃねえか!
そして、「禁止指定」をいつ切るかという駆け引きも非常にゲーム性が高くて奥深かった。マッチに一回という都合上、「禁止指定」したことによって勝敗をひっくり返せるような場面で使わないと効果が薄い。《死儀礼》のような軽いカードに禁止を切らせて《オーコ》のようなフィニッシャーを確実に通すといった、対パーミッションに対するものと似たような戦術も発生していた。そして何より、「そのカード禁止だった気がするんですが」「あっ本当だ! すみません!」みたいなクソ白々しい小芝居が楽しかった。死儀礼に撃たれたつまづきを禁止するムーブ、面の皮が厚すぎる。

使用デッキ

デッキリスト: ティムールBANs

通ったらほぼ勝ちの最強クソカード
どこに出しても恥ずかしくないモダンの犯罪者たち
デッキ画像

☆付きがモダン禁止カード

土地 17
霧深い雨林 4
沸騰する小湖 4
蒸気孔 2
繁殖池 2
湿った墓 1
☆神秘の聖域 1
島 2
森 1

クリーチャー 11
☆死儀礼のシャーマン 4
敏捷なこそ泥、ラガバン 4
濁浪の執政 3

呪文 32
☆ギタクシア派の調査 4
☆精神的つまづき 3
☆思案 4
稲妻 4
対抗呪文 3
表現の反復 4
レンと六番 2
☆王冠泥棒、オーコ 3
覆いを裂く者、ナーセット 1
否定の力 3
☆宝船の巡航 1

サイドボード
墓掘りの檻 1
仕組まれた爆薬 2
狼狽の嵐 2
古の遺恨 1
神秘の論争 2
虚空の力戦 4
活性の力 2
血染めの月 1

使用感

普段モダンで使っているカウンターモンキーを順当に強化したデッキを持ちこんだ。ポジションが良いかは正直わからなかったが、シンプルに使いたいカードを詰め込んだデッキだ。せっかくのお祭りだしね。
そして、実際に使ったところシンプルに強かった。フェアデッキとしては最強格ではないかと思う。ブン回りのルートとして、1T目《死儀礼》または《ラガバン》から2T目《オーコ》がある。着地した《オーコ》に対処する手段は《紅蓮破》のないモダンプールには存在しないため、スケールで上回られない限りこれで勝てる。……なんでこのカードがモダンで使えたの? ただし、だいたい1T目の動きが《つまづき》や禁止指定で止められるため、安定して2T目オーコとはならなかった。それはそれとしてつまづきをつまづき返す場面も当然あった。マジで序盤はつまづきゲー。
《死儀礼》や《ラガバン》という単体で強いカードから《オーコ》が出てくるだけでも充分悪夢だが、2T目土地セット権を残した状態で《反復》とか、《レン六》と1マナの2アクションとか2T目のテンポが凄まじいし、何より《ラガバン》と《オーコ》が並んだ時に《ラガバン》の宝物を大鹿にし続けることで毎ターン3/3が生成されていくのが本当にバグだった。最強カード同士でシナジーをするな。
とはいえあくまでフェアデッキなので、スケールで上回ってくるコンボデッキへのガードはやや低いかなと思っていたが、《対抗呪文》や《否定の力》、サイド後の《狼狽の嵐》が良い仕事をして隙がなかった。とはいえ、墓地コンボ、土地コンボにはサイド後込みでも対処札が少ないし、《活性の力》で0マナから妨害札を割ってくるので、不利なマッチアップだとは思う。
《対抗呪文》なんて環境の速度に間に合うのか? と思っていたが、《死儀礼》や《ラガバン》でマナに余裕があるのと、《ギタクシア派の調査》で構えるべきターンを判断できるのでちゃんと強かった。《濁浪の執政》も、φマナスペルから出てきて、速度負けしそうなコンボデッキへ強引にライフレースで勝たせてくれた。《反復》も《ギタクシア派の調査》をめくって安定したアドソースになっていたし、総じて禁止カードが入ったことで禁止でないカードも二回りくらい強くなっていた。実際に入っている禁止カードは20枚だが、実質的には40枚弱が禁止カードだと思う。唯一、モダンのカードだなと感じたのは《レン六》くらいだ。何より先手2T目に相手の《死儀礼》を焼けない。なんでタフ2あるの??? まあマッチアップ次第では当然強いだろうし、活躍もしてくれたから、あくまで強いて言うなら、レベルの話だが。

戦績

結構うろ覚えなところもあるので間違いがあるかも。許せ。

ModernCubeDraftDeck_20220819 〇〇

モダンフルfoilキューブドラフト(禁止カード入り)を組んだ友人が、キューブから引っ張ってきたカードで組んだほぼハイランダーのプロキシなしフルfoilデッキだ。漢。

ゲーム1:
2T目オーコハンドから、先手1T目の死儀礼を禁止されるも、ラガバン、オーコと順調に展開してオーコゲーに持ち込んで勝ち。ギタ調で前方確認してオーコを通せたのが大きかった。

ゲーム2:
死儀礼をつまづきで弾かれ続けるも、なんだかんだオーコラガバンゲーに持ち込んで勝ち。ハイランダーなためにどうしてもテンポで追いつけない面があった様子。最終的には禁止使わずに勝ち切る。

Gilder Banned ×〇〇

光らせの子、生術師の使い魔、リシュカーまたはフレイアリーズの歌、の3枚による無限コンボを内蔵したクリーチャーミッドレンジデッキだ。マナクリ展開からむかしむかし、緑ゼニス、異界の進化という3種9枚のサーチで安定してコンボにアクセスするほか、ウーロで消耗戦の受けも持つという多角的な攻めが特徴。サイド後にはオーコも入ってくる。

ゲーム1:
稲妻をサイドアウトしたまま56枚のデッキで戦ったら無限に除去を引かずに(それはそう)コンボ成立させられて負け。まあ友達同士の対戦なので大目に見よう(わたしの方が不利な状況だし)ということで続行。ゆるい裁定で遊んでいます。φマナ連打とフェッチショックで殴られないうちに15点削れたのが印象的だった。

ゲーム2:
ラガバンスタートに死儀礼スタートを合わせられ、そこに稲妻を撃ちつつアタック、のスタート。レン六、ラガバン、死儀礼、オーコみたいな盤面を作って勝った気がする。3テフェやウーロ、オーコで粘られるものの、打ち消して死儀礼でウーロを抜く、みたいな動きで咎める。最後は神秘の聖域で稲妻トップに置いてレン六の1点、大鹿の殴りと合わせて削り切った。

ゲーム3:
相手先手1T目の死儀礼につまづきを撃ったらつまづきを禁止され、ならダメと言って死儀礼を禁止する。後手1T目にじゃあつまづきないだろうと思って死儀礼を投げたらつまづきされるという最低(褒め言葉)なスタート。禁止残しても止められない1マナが多いのでつまづきを残す選択をしたとのこと。賢い。
相手がマナ止まっているうちにラガバンオーコの大鹿工場を完成させて3/3と2/1で殴り続けて勝ち。マジでバグ技。

ホガーク〇×〇

言わずと知れた墓地コンボデッキ。2T目ホガークから圧殺してくる上、サイドからは軸の違う勝ち手段としてオーコも用意されていた。犯罪者同士でコラボレーションをするな。

ゲーム1:
相手遅めの動きだが、1マナ2/1に殴り続けられる展開。打ち消しや除去が効かないなーと日和っていたら結構ライフがキツくなったので墓所這いに稲妻打つなどして少しでも遅らせる。ホガーク出される前に7/7の執政を着地させて2パンで勝ちを狙おうとするものの、返しのターンでホガーク着地までいかれて詰めろの状況。次ターンのアタック時にホガークを禁止してライフ1で耐え、執政で殴って勝ち。結果的には負け確定を勝ちに持っていった良い切りどころだった。

ゲーム2:
ダブマリして虚空の力線探すも見つからず妥協キープ。相手は先手1T目に物あさりから恐血鬼と墓トロール落ちるという150点スタート。一応死儀礼を出すも、発掘6でホガークと復讐蔦が落ち、もう一枚の物あさりは否定の力で止めるも、最終的には2T目盤面に16打点でそのうち4点が速攻という超ブン回り。当然勝てるわけもなし。

ゲーム3:
力線含む7枚でキープ、ダブマリの相手に対して墓所這いへ稲妻、屍肉喰らいへレン六と動いて勝ち。

超起源×〇〇

宝石の洞窟や猿人の指導霊から3マナの続唱呪文を唱え、確定で超起源をめくってエムラクールや全知を展開して勝つコンボデッキ。サブプランとしてオーコやウーロも入っており、コンボだけ止めていても勝てない。2マナ以下のカードが入れられないため珍しくつまづきが採用されていない。

ゲーム1:
先手ダブマリスタート、ラガバンから展開しつつ超起源を対抗呪文、否定の力で2回弾くも、おまけで残った工作員を退かせないうちにオーコが出てきて負け。コンボデッキがサブプランでオーコウーロしてくる環境、魔境すぎるだろ。

ゲーム2:
死儀礼スタートから前方確認しつつ2T目にオーコを展開するも禁止を喰らう。後がない試合のため、弾けない超起源へ禁止を切った後、執政で詰めにかかる。オーコを着地させられるも、カウンターの乗っている執政の飛行を失わせるに留まり、そのまま殴り勝ち。

ゲーム3:
ラガバンスタートから狼狽の嵐や神秘の論争で超起源とオーコを弾きつつ詰め切る。一度激情で死儀礼とラガバンを落とされるも後続を展開し、ラストはエンドに唱えられた突発→超起源へ神秘の論争を素撃ちして、否定の力残しつつ勝ち。ラガバンでパクった工作員が優柔なクロックになってくれた。

BGサーガデプス×○×

暗黒の深部の能力を演劇の舞台や吸血鬼の呪詛術士で踏み倒し、20/20飛行破壊不能のマリッド・レイジトークンでワンパンする土地コンボデッキ。エルフの開墾者やむかしむかしによるサーチでコンボパーツを集めることで安定性を獲得している。踏査や2マナランド、輪作はないものの、土地セットや起動型能力を主体としているため、打ち消しや除去に強いのが特徴だ。不毛が環境に存在しないのも追い風。

ゲーム1:
後手ダブルマリガンから2T目オーコを着地させるも順当にマリッド・レイジを出され、対処手段がなく負け。デッキ内にステージデプスを止める手段がなく、コンボ成立前に勝ちきるしかないため、相性差が如実に出ていた。

ゲーム2:
呪詛術士からデプスを決められそうになったところへ禁止指定を使い、執政と大鹿で殴りきって勝ち。負けを勝ちにできた試合ではあったが、サイドボードがほぼ用意されていないため依然として不利は否めない。

ゲーム3:
ギタクシア派の調査でコンボ成立しないことを確認した上で開墾者を除去し、オーコマウントを取ろうとするもグリストに先行される。オーコに忠誠値を切らせて稲妻で除去し、対抗呪文を構えるも、トップデッキ2枚から呪詛術士と夏の帳を引かれておりコンボ成立して負け。プレイはともかく、デプスを完全に切ったサイドボードにしていたのが敗因だった。

スゥルタイスノーコ〇〇

アーカムの天測儀による安定したマナ基盤から強力な多色カードを展開するミッドレンジデッキ。多色化にはどうしてもフェッチショックランドによるライフ損失がリスクとして伴うところ、ライフを高い水準で守ることができる安定感が特徴だ。デッキ名を冠するオーコだけでなく、死儀礼、コアトル、ウーロなども搭載されており、ロングゲームにおけるカードのぶつかり合いでは他の追随を許さない。強力なカードが飛びかう環境での思考囲いも強みと言えるだろう。

ゲーム1:
こちら7枚キープ、相手ダブルマリガンからの先手1T目のラガバンへつまづきを撃たれるスタート。悩んだ末、手札に後続が無く宝物のマナが欲しい状況だったため、つまづきを禁止してラガバンを通す。相手がそこから土地を引かず、そのままラガバンによって走りきる。きちんと勝ちを拾う禁止指定ができたのが大きかった。

ゲーム2:
相手天測儀スタートに対し、ラガバンから展開するも衰微で止められる。ナーセットを通し、そこからめくってきたオーコを展開するも禁止される。コアトルのアタックでナーセットが落とされ、死儀礼がにらみ合いながらトップデッキ勝負になる。相手のオーコを2度カウンターし、逆にこちらのオーコを狼狽の嵐で強引に通してそのまま勝利。

結果:5-1

強いカードを端から詰め込んだデッキではあったが、メインデッキの完成度はかなり高かったと感じている。強いて言うなら、黒マナ源が1枚しかなく死儀礼のルーズ能力がアクティブになりにくいことくらいか。一方で、サイドボードはまだ改善の余地があった。落とした一戦のデプスデッキが本当に無理だったので、土地対策や真髄の針はきちんと積んでおくべきだった。代わりに一度もサイドインしなかった爆薬や古の遺恨あたりが入れかわる形になるか。ただ、当然今回登場しなかったアーキタイプもあるので難しいところだ。青赤ストーム、親和、エルドラージ、感染、ポスト、奇跡、ルールス果敢、双子、ポッド、アミュレットタイタン、などなど。魔境過ぎないか? この中だとキツいのは極端に早い親和やルールス果敢、スケールで上回ってくるポストやエルドラージ、アミュレットタイタンなどだろうか。不毛がないので土地コンボを咎めにくいのが難しいところ。多くの対策カードが活性の力で割られるのも対処がしづらい要因となりそうだ。
禁止指定のルールがフェアデッキに有利だったのもありそうだ。ただ、超起源やホガークの早さには何とか競り勝ったという場面も多かったし、プレイング次第では不利寄りだったように思う。

モダンの犯罪者は誰だ?

結論から言えば、みんな違ってみんなダメだ。こんなのマジックじゃない。

ただ、強いて言うならやはり《王冠泥棒、オーコ》だと個人的には思った。いわゆるフェアなアプローチでこのカードに勝つ手段が存在せず、カード3枚くらいを犠牲に対処したところへ2枚目が出てきたら絶対に負ける。アンフェアなデッキで無視して勝つか、テンポで先行して打ち消し続けるか、先にオーコを出すか、くらいしかできることがない。なんならアンフェアデッキがサブプランとしてオーコを投入し、コンボにリソースを切らせたところへ着地させて勝ったりするので、「1枚で勝てる」をこれほど体現したカードもないと思う。間違いなく、この環境のゲームレンジを定義している。すなわち、デッキを組むにあたって、オーコより早い、オーコを乗り越える動きができる、相手のオーコを消せる、オーコが入っている、のどれかはほぼ必須条件だ。今回参加した7デッキ中6デッキがオーコを入れていたのが、それを何よりも物語っているだろう。
死儀礼もけっこう怪しいところだ。ただ、死儀礼の一番強い使い方は2T目にオーコを出すことだし、死儀礼が生き残ることが直接勝利につながるかと言えばそうではないので、オーコに軍配が上がると個人的には思う。死儀礼の入っているデッキにはオーコが入っているが、オーコが入っても死儀礼が入るとは限らない。
少し毛色の違う話として、禁止指定のルール上ほぼ禁止されるリスクがないドロースペルは使い得でズルかった。あまり目につかないところで、これらドロースペルによる安定性がかなり勝利に貢献していただろう。
いや、話すとキリがないが、本当にわたしの知るモダンではなかったしなんならマジックでもなかった。モダンって本当によく整備された良いフォーマットだったんだな……()

ちなみに、全体での禁止カード採用枚数でトップ3は以下の通り。
1位《王冠泥棒、オーコ》:17枚
2位《精神的つまづき》:14枚
3位《死儀礼のシャーマン》:13枚
オーコ、お前がナンバーワンだ。

感想

思っていたよりずっと楽しかったし、また遊んでみたいと思った。ひとつのデッキしか試していないわけで、他にもいろんなデッキを組んでみたい。それはそれと、今回組んだデッキにもかなり愛着が湧いたし。
また、プレイングもかなり奥が深かった。特にマリガンはかなり厳しめにしないと一瞬で負けるので緊張感があった。これは参加者の受け売りだが、いつものモダンと同じように80点のハンドでキープするとボコボコにされる。なぜならこの環境の満点は150点だからだ。ダブマリくらいなら全然勝ちの目がある。
「それは禁止カードのはず!」をやりたいだけで導入した禁止指定ルールも、絶対勝てない理不尽なゲームの中に駆け引きが生じて非常に良かった。コンボデッキはどうしても禁止によってつぎ込んだリソースをふいにされるリスクがあり、うまく抑止力として働いていたと思うし、かといってコンボがまったく勝てなくなるかといえばそうではなく、禁止を切ってでもメインをしっかり勝てば、サイド後の2戦どちらかにはフルパワーで戦えるタイミングがくるので、そこできっちり勝ち切ることは可能だ。
ポストや親和などは禁止に弱いアーキタイプだが、それがどれくらい禁止を乗り越えて戦えるのかにも興味がある。土地を禁止されるのはキツいけど代わりに不毛もないので。
面白そうだなと思った人は、ぜひ同じか似たようなルールで遊んでみて欲しい。

おまけ: 「禁止指定」のルール詳細

以下のルールは自由に使ってもらって構わない。改変してもOK。裁定についての質問があったら八枝ひいろまで。

1. 禁止指定の方法

1-1. プレイヤーはマッチ中に一回のみ禁止指定を行える。
1-2. プレイヤーはゲーム中にジャッジを呼ぶことのできる任意のタイミングで禁止指定を行える。(サイドボーディング中など、ゲーム中ではないタイミングで宣言することはできない)
1-3. プレイヤーは禁止指定を行うに際し、モダンフォーマットで禁止されており、対戦相手がオーナーであり、公開領域にあるカードを一枚選ぶ。そのカードは禁止指定される。(公開領域にあるカードとは、戦場、墓地、表向きで追放されているカード、相棒として公開されているカード、スタック上の呪文であるカード、その他呪文や能力によって公開されているカードである。コピー能力などによってカード名をはじめとしたカードの値が変更されている場合は、元のカードの値を参照して禁止指定を行う)

2. 禁止指定の効果

2-1. カードが禁止指定されたとき、そのカードをオーナーの統率者領域に置く。
2-2. 禁止指定により選ばれたカードが発生源であるスタック上の能力は解決しない。(対象不適正の処理と同様)
2-3. 禁止指定により選ばれたカードによって生み出されたマナをマナ・プールから取り除く。
2-4. 禁止指定によりカードが統率者領域に移動することによって誘発した能力は解決しない。(対象不適正の処理と同様)
2-5. 禁止指定により選ばれたカード、またはそのカードにより生み出されたマナが、スタック上の呪文や能力のコストに用いられていた場合、もしくはそのコストの決定に影響していた場合、その呪文を唱える、能力を起動する処理を巻き戻す。(その呪文または能力のコントローラーは、再度別のコストを支払って呪文を唱えたり能力を起動してもよいし、それらを取り止めてもよい)

3. 禁止指定に関連した注意

3-1. 統率者領域はゲームの外部ではないとする。(例えば、《大いなる創造者、カーン》の効果で手札に加えることはできない)
3-2. 禁止指定は通常の優先権と異なったタイミングで行われるため、禁止指定されうるカードを公開する際には注意すること。特に、発掘能力をはじめとした常在型能力はスタックへ乗らないため、それが適用される直前には対戦相手が禁止指定を行える余地を持たせること。
3-3. 禁止指定に関連して想定外の事態が発生し、プレイヤー間での解決が困難な場合は、通常のジャッジコールと同様に主催者に相談し、判断を仰ぐこと。その際に下された裁定は、のちに参加者間の合議等によって変更となる場合がある。

当記事はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.

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