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ニッチだけどきっと役に立つ、Salesforceで当月MRRを確認するダッシュボードの作り方

自己紹介

初めまして。
エン・ジャパンの新規事業開発室でpasture(パスチャー)のセールスを担当している藪田と申します。
フィールドセールスを経て、5月からインサイドセールスのマネージャーとして働いています。

以前は、若手ハイキャリア向けの「AMBI」というダイレクトリクルーティングサービスの新規営業から導入後のフォロー、採用された方の入社後活躍支援など幅広く支援をしていました。

AMBIの立ち上げ時に新卒入社して先輩方に多く学ばせていただきました。
部署異動の直前には、部署として掲げた高い目標も達成することができるようになり、新規事業開発室に異動した後もAMBIでの経験がpastureでも活かすことができています。本当にお世話になりました。
(詳細は別のnoteにでも書きたいと思います笑)

このnoteでは、
pastureのインサイドセールスとしての日々の工夫や
組織内で利用するツールの活用法を発信していきます。
noteは日々参考にすることも多く普段から大変お世話になっているので
私のnoteで少しでも誰かの役に立てれば嬉しいです。

pastureとは

まず、pastureというサービスについて説明させてください。
pasture(パスチャー)は「もっと働き方をなめらかに」というVisionの元、企業がフリーランスや業務委託の方と仕事をする際の契約、発注、請求、支払いを一元管理するクラウドサービスです。
フリーランスや業務委託の方と仕事をする企業さまも増えており、
様々な企業さまにご活用いただいています。

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例えば、昨今の新型肺炎の影響下により、
「フリーランスの方から送られてくる請求書の管理、業務手続きのために出社しなければならない」
「今までは社内や電話でコミュニケーションが取れたのにリモートによってメールやエクセルで進捗管理をしなければしなければいけなくなった」
というニーズに対して、クラウド上での請求業務のペーパーレス化により、テレワーク環境を実現するための支援をしています。

Salesforceダッシュボードで
当月MRRを表示する方法について(経緯)

さて、本題であるSalesforceダッシュボードで当月MRR(月次経常収益)を
確認するに至った経緯とSalesforceを活用するための前提をお話しします。
(作成方法だけを知りたい方は、「Salesforceダッシュボードで
当月MRRを表示する方法について(作成方法)」を確認してください。)

pastureチームはサービス提供開始初期からSalesforceを活用して
リードの管理から商談のフェーズ管理、売上実績、導入後のアップセル等、
各指標のKPIや業績をダッシュボードでまとめてモニタリングしています。

その際に当月MRRの表示する方法が難しかったので、
今回は備忘録がてらにnoteに書いていきます。

初めて書くnoteにしては、とてもニッチなのですが
特にpastureのビジネス同様SaaS提供者の皆様、
また一定の顧客に複数のサービスを提供し月次の売上管理をされている方で
Salesforceの管理を悩んでいらっしゃる方に参考になれば幸いです。

この2月、早急に当月MRRをダッシュボードで計算する必要がありました。
pastureだと初月はイニシャルと利用料が課金され、以降は利用料だけ課金されるサブスクなのですがアップセルやAPI連携の際は契約月の途中から該当の利用料がさらに課金されていくため、顧客の売上管理が複雑化していました。(ほんと嬉しい話です!!)

今回の方法でダッシュボードで当月MRRを確認できるようになったことにより業績報告の際にスプレッドシートへの再入力するなどの二重管理がなくなり、抜け漏れや入力ミスがなくなりました。
その上で売上管理をSalesforceダッシュボードで管理することでチーム全体で可視化することができ、業績の分析に時間をかけることができるようになったと思います。

実際にpastureもパートナー取引におけるデータの一元管理や可視化をご提案しているのですが、Salesforceでの業績可視化やデータの一元管理をすることで分析業務やさらなる業績拡大に向けた施策を検討できる時間が増えており、クラウドサービスの重要性を改めて感じています。
ぜひ皆さんにもこれを体感していただきたい!

ちなみにこのダッシュボードを作成する前に時間をかけて色々調べたのですが、私自身見つけることができず、、、
これを読んでいただいている皆様には時間をかけることなく、
コピペで作成できるなら利用していただきたいと思いnoteにしました。
ぜひ使ってください。

それでは、まず前提から。
pastureは最低1年の契約になります。その際、初期費用と年間利用料をいただいています。そのため、初期費用と年間利用料を区別してSalesforce上で管理しなければいけません。

実際にSalesforceを活用する流れは下記です。
1. 【商談前】インサイドセールスがヒアリング情報をもとに初期費用と年間利用料の商談レコードを作成。
2. 【商談中】商談結果によってフィールドセールスがフェーズや商談項目の契約金額等を変更。
3. 【初回契約】契約確定後、フィールドセールスが契約情報(契約開始日や契約終了日等)を入力。
4. 【初回契約後】契約更新やアップセルごとにCSが新しく商談レコードを作成してフェーズ/実績管理。

まとめると、商談レコードは下記の条件で作成して運用しています。

・ 初期費用と年間利用料の商談レコードを企業ごとに作成する
・ 契約更新やアップセルごとに新しく商談レコードを作成する

上記踏まえて、今回ご紹介するのは、年間契約分の商談レコードから
どのように当月MRRを算出しダッシュボードで確認する方法となります。

Salesforceダッシュボードで
当月MRRを表示する方法について(作成方法)

それでは、お待たせいたしました。
ここからSalesforceで実際にどうやるのかをお話しします。
まず、pastureチームで利用している商談レコード(一部抜粋)を公開します。
ここで、貴社で運用しているSalesforceの運用と近いか判断してください。
今回の当月MRRを表示するのに必要なのが、「金額(年間契約金額 or 初期費用)」、「契約開始日」、「契約終了日」、「MRR」です。
「MRR」は入力された金額から契約期間を割り戻して自動計算しています。

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これだけ見れば、MRRもすぐに算出できたし終わりじゃないかと思われたかもしれませんが、今回の目的の当月MRRを算出するのにはここからが難関でした。

単純にこの「MRR」を利用してダッシュボードを表示するためにレポートを作成すると「過去の契約商談(更新済みor解約済み)」も計算されてしまい、当月MRRがうまく表示されません。

また、今回は、当月MRRを確認するダッシュボードのレポートを作成しておきたいので契約開始日から契約終了日を検索条件で絞ることでも今回のレポートを作成できますが、やりません。
(毎月レポートを作成するとなると、複雑な検索条件の一つでもミスがあることが懸念だからです。ちなみにこのレポートも試作で作ってあるので知りたい方はおっしゃってください。)

上記の理由から、当月MRRをレポートで表示するためにどうするのかを考えました。

今回考えた結果は下記です。
「商談レコード内に契約期間内のみMRRが表示される新しい項目を作る」
ということです。
つまり、商談レコード内の「MRR」を契約期間内のみ、正しい金額を表示して、契約期間外になると0円とする数式ロジックがある新しい項目を作成するという結論に至りました。

ここから作成方法を記載します。コピペしてください。
商談項目を新しく「MRR(2)」として作成します。
商談項目の作成方法はこちら。

実際に作成したのが下記です。

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数式はこちら。
太字を貴社に合わせた「API参照名」に変えてください。
===

IF ( AND ( Contract_startdate__c <= Today() ,
  Today() <= contract_finish_date__c) , MRR__c , 0)

契約開始日が今日以前かつ、
契約終了日が今日以降である場合、
正しいのであれば、MRRを表示する
誤りであれば、0と表示する
===

ちなみに弊社は納品ベースなので当月末の契約をか必要があるため
下記の数式を利用しています。
(今月末と指定するだけでこんなに文章が増えると思いませんでした)
===

IF ( AND ( Contract_startdate__c <= IF(
MONTH( TODAY() ) = 12,
DATE( YEAR( TODAY() ), 12, 31 ),
DATE( YEAR( TODAY() ), MONTH ( TODAY() ) + 1, 1 ) - 1
) , IF(
MONTH( TODAY() ) = 12,
DATE( YEAR( TODAY() ), 12, 31 ),
DATE( YEAR( TODAY() ), MONTH ( TODAY() ) + 1, 1 ) - 1
) <= contract_finish_date__c) , MRR__c , 0)

契約開始日が今月末以前かつ、
契約終了日が今月末以降である場合、
正しいのであれば、MRRを表示する
誤りであれば、0と表示する
===

この「MRR(2)」を計算するレポートを作成すれば完成です!

最後に

この記事を見返していて、すごくニッチだな〜…と思いましたが
1人でも困っている人のお役に立てれば幸いです。

今回のnoteを機に今後もインサイドセールスとしての日々の工夫や気づき、
組織内で利用しているツールの活用法を発信していければと思います。
今度はもっと身近で簡単なものをnoteに書きたいと思います。

twitterもやっているのでぜひフォローしてください。
(正直、まったくツイートできていませんが今日から頑張ります、、、)


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