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ごめん。それは私の責任だね。

あれは10年くらい前だったよね。

「大人になりたくないな〜」
あなたが子どもだったころ、そうつぶやいたよね。
その時、私はちょっとビックリしたんだよ。

子ども達はみんな「早く大人になりたい!」って思っていると、
勝手にそう思い込んでいたからね。
だからその意外な言葉に思わず
「え?なんで?」って聞いてしまったよね。

あなたから帰ってきた言葉は、
「だって大変なことばっかりだし、すごく疲れそう。」
「ずっと仕事だし、遊べないやん。」
「なんで大人にならないかんのかなー」

あなたのその言葉を聞いたとき、私はハッとしたんだよ。
そうか。この子の目に映る大人たちは、
大変そうで疲れていて、楽しんでいない大人たちなんだなぁって・・

私は、あなたの一番身近にいる大人。
あなたのお母さん。

あなたの目に映る私は、きっと大変そうで疲れていたんだね。
仕事と家事をこなす毎日を、
「そうしなければいけない」って思ってたのかもね。
眉間には、いつもしわが寄っててね。
そりゃ、「早く大人になりたい」なんて
思えるわけないね(笑)

あなたの言葉がいつも片隅にあるよ。
だから今
「つまらない大人にはならない」
と思っているよ。

「ならねばならない」が溢れた日常の渦に、巻き込まれないように。
自分の心を置き去りにしないように。
楽しむ心をぎゅっと握っておこう。
私のわくわくに素直になろう。

心が躍る私を大切にするよ。
心が傷ついている私も大切にするよ。
夢を持つおばあちゃんになるよ。

あれから10年。
少しは「大人っていいな~」って
思ってもらえる大人になってるかな。





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