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オリンピックで飛行制限

2021年夏に行われることになっている "TOKYO 2020"オリンピック・パラリンピック。私の住む北海道に関しては、札幌ドームで開催されるサッカー競技に加え、暑さを避けるため…と突然に降って湧いたマラソン/競歩があります。(写真は 2020年7月 新千歳空港で、やぶ悟空撮影)

飛行制限区域

このたび、この競技大会に関連する飛行制限区域(Restricted Area)が設定されました。全国20か所のうちの、北海道エリアを見てみます。

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▲ 北海道の飛行制限区域(地理院地図に加筆)

7月、札幌ドームで開催されるのは男女のサッカー競技。その日程に合わせて札幌ドームを中心とした半径約3キロメートルの円筒状の範囲が「飛行制限区域(RJR6)」となります。高度は地表から上空無制限。サッカーは各日それぞれ2試合が行われ、21日と24日には「なでしこジャパン」の試合も組まれています。飛行制限は競技開始の2時間前から始まります。

8月には、大通公園をスタート/ゴールにするマラソンと競歩が行われます。それに合わせて大通公園を中心とする円筒状の「飛行制限区域(RJR5)」が設定されますが、マラソンのコースは半径約3キロメートルの範囲には収まらず、北側は宮の森・北24条通まで、南側は白石・藻岩通まで、はみ出します。

警察や海上保安庁の警備のための航空機や、自衛隊の警戒監視などの航空機は、この制限から除外されます。


監視区域

ほかに、警備のための監視区域(Monitoring Area)も設定されます。

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▲ 北海道の監視区域(AIP Supplement Nr 092/21 の図に着色・加筆)

札幌ドームを中心にした半径約46キロメートルの円内は「監視区域(AREA-1)」に設定されます。こちらも地表または海面から上空無制限の高度。丘珠空港だけでなく、新千歳空港/千歳飛行場もすっぽり入るエリアです。日時は、飛行制限区域とまったく同じです。

この監視区域内を飛行する場合、通常は不要な9km圏内の飛行でもフライトプラン(飛行計画書)を提出しなければなりませんので、ご注意を。

それと、図に書かれている CHE(千歳VOR/DME)は更新工事中なので使用できません。代わりに TME(樽前VOR/DME)が仮設運用しています。こちらの記事をご覧ください。

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あと3週間にまで迫っているいま、心配なのはデルタ株の急速な拡大です。緊急事態宣言が解除され、気が緩んでいるところですから…。

(2021年7月1日時点)

この記事は、
・国土交通省告示第427号(令和3年5月6日付)
・AIP SUP NR062/21, 20 MAY 2021
・AIP SUP NR092/21, 17 JUN 2021
を参考にしました。


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