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【一般向け】データから見る令和の結婚事情

 18-34歳の未婚者について、2021年のデータでは「いずれ結婚するつもり」と考えている男性は81.4%、女性は84.3%。「一生結婚するつもりはない」男性は17.3%、女性は14.6%。
 一方、2002年のデータでは87.0-88.3%の未婚者が、1982年のデータでは94.2-95.9%の未婚者が、「いずれ結婚するつもり」と回答。

厚生労働省(2023)令和5年版 厚生労働白書

 未婚者の結婚願望は、この40年間ではおよそ10-15%、この20年間ではおよそ5%低減している。

 20-40代未婚者のうち、恋人がいる人は約30%。さらに、20-40代未婚者のうち、交際経験のない20代男性は46.0%、女性は29.8%。

リクルートブライダル総研(2023)恋愛・結婚調査2023

 ちなみに、この未婚者には、離別者および死別者――過去に結婚したけど別れましたという人や、何らかの理由でパートナーを亡くしましたという人――は含まれていない。

 まとめると、20-40代未婚者の70%は恋人がいない。さらに20代男性の場合は約50%、20代女性は約30%が、そもそも交際経験を持たない。

 何が起こっているのだろう。交際などどうでもよいと思っているのか、そもそも興味がないのか、はたまた興味はあるけど叶わないのか、興味が対人関係コストに届かないのか。

 ところで、

 恋愛観を見ると、「恋愛をするなら結婚のため」という価値観が20代男女の中で広まっている。

リクルートブライダル総研(2023)恋愛・結婚調査2023

 このことは言い換えると、結婚を希望しない場合、恋愛はしなくてもよいと言えるだろう。それどころか、恋愛をしたくないという人もいるのかもしれない。

 結婚のうち、恋愛結婚・見合い結婚が占める割合については、1930年頃は69.0%が見合い結婚であった一方、恋愛結婚は13.4%であった。その後、恋愛結婚の占める割合は増加し続け、1960年代後半を境目に恋愛結婚が見合い結婚を上回った。
 2015年には、約90%が恋愛結婚となり、見合い結婚は約5%にとどまっている。

内閣府(2022)男女共同参画白書 令和4年版

 令和の結婚のほとんどは恋愛の延長線上にあるし、恋愛は「結婚をするためならやってもよいかも」という位置づけのようだ。 

 結婚したくない理由として、男性は「金銭的に余裕がなくなるから」、女性は「行動や生き方が制限されるから」を挙げている。

リクルートブライダル総研(2023)恋愛・結婚調査2023

 以上をまとめると、次のようになるだろう。

 多くの若者(約80%)は、いずれは結婚するつもりと考えている。

 しかし、実際に恋人がいる割合は、3割程度に留まっている上、交際経験が無い人も少なくない(男性の約50%、女性の約30%)。

 また、恋愛をするなら結婚のため、という価値観が広がっている。
――そして、令和の結婚のほとんど(約90%)は、恋愛結婚である。

 つまり、いずれは結婚するつもりなどと考えているけれども、その考えはどれだけ現実的なものなのか疑問が残る、といったところだろうか。そして、恋愛をするなら結婚のためと思っているので、結婚をしようと決めない限り、恋愛には消極的である。金銭と自由を重んじているためだ。

 ということは、「たくさん恋愛をして、酸いも甘いも経験しているうちにとうとう結婚することになった」というようなことは、この先減っていくのだろう。そもそも、恋愛みたいなめんどくさいことはしたくないのである。

 ――さて、今回の記事では、2024年4月時点の最新データから、令和時代の結婚について考察した。いったい、令和の結婚はどうなってしまうのだろうか。

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