【妹・1】空気のような存在
「空気のような存在」という言葉があるけれど、妹といると、家族って本当にそうなんだなぁと感じる。
妹とはわりに仲がいいと思う。まあまあ近くに住んでいて、お互いまあまあ時間に都合がつきやすい仕事だということもあって、2ヶ月に一度は会っている。どちらかの家に泊まりに行って、だらだら飲んで…という流れ。
何をするでもなく、というのがいつものことで、ぼーっとテレビを見ていたり、漫画を読んでいたりすることもあるので、帰ってきて振り返ると、何を話していたのかほとんど覚えていない。よく会っているから「積もる話」なんてないし、お互いの仕事の話もめったにしない。最近のドラマの話とか、ツムツム面白いよーとか、そんなかんじだ。「実のある会話」ではまったくない。
私は友だちとも仕事の話をするのが好きで、というか、ただただ世間話をしているのがけっこう苦手だ。だから、妹と友だちという間柄だったら、こんなに仲良くいられなかったかもしれない。でも今、そんなふうに妹とむだのようにも思える時間を過ごすのはとても好きだ。
レストランなどで、向かい合っている2人が黙ってスマホをいじっている光景を見るたび、「せっかく2人でいるんだから、相手と話せばいいのに」と思っていた。でも、そんなことはないのかもしれない。しゃべらなくても、ただただ一緒にいることに意味のある、そんな関係もあるのだと知って。
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