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【pauper】黒単堕落コントロール研究会

こんにちは。
黒への信心が非常に高い、yabooです。
今回は最近ハマって紙やMOで回している、黒単堕落コントロールについて深堀りしようと思います。
誰に需要あんねんというツッコミを自分でしてますが、一つのデッキをとことん調整してみるいい機会だと思ったので、記事を書きます。長くなると思いますが、お付き合いください。

〇デッキ概要と勝ち方

このデッキは《堕落》をフィニッシャーに据えた、黒単の重コントロールです。序盤は《無垢の血》、《汚涜》、《喪心》などの軽い除去スペルで場をコントロールし、隙をついて《旅人のガラクタ》で土地を伸ばします。中盤以降は《堕落の触手》や《不正相続》でライフゲインしつつ延命し、十分に沼が並んだところで《堕落》を本体に突きつけて勝つ、という動きが基本です。

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ウルザズ・サーガのイラストが一番好き

《堕落》は第7版にコモンとして登場し、次に刷られたウルザズサーガより後のセットではアンコモンで刷られています。

Pauper mtgさんが過去に対戦動画を挙げていらっしゃるので、参考までに貼っておきます。

また、私が回しているデッキリストを以下に載せます。

ガバガバ構築なところありますが勘弁

〇強み

①除去が盛り盛り
リストを見てわかるように、除去が大量に投入されています。メインから布告除去も搭載されているため、白単英雄的や呪禁オーラに対してもかなりマウントを取れます。序盤の《無垢の血》、《喪心》、《チェイナーの布告》が主な除去です。(《汚涜》は序盤から終盤まで幅広く使えます)

基本的にこちらには生物がいないので、1マナ布告除去
言わずと知れた2マナ確定除去
序盤に墓地に落とせば後半も活きる


中盤以降に活きる、《堕落の触手》もいい味を出しています。

除去兼ライフゲインで、沼が溜まれば大型生物も落とせる

なお、ギリギリの盤面では《堕落》をクリーチャー除去に用いる場面もあります。(本当に切羽詰まっている時です)

②ライフゲイン
先程紹介した、《堕落の触手》の他のライフゲイン手段として《侵入者への呪い》と《不正相続》を採用しています。

クリーチャーを多く展開するデッキに対しては早く貼りたい
ごく稀に6マナの奥義を使うことも

《侵入者への呪い》は白単などのクリーチャーを横に展開して有利を取るデッキに対してもライフアドバンテージの獲得や延命に使えますし、最近アツい、忍者搭載の青黒や青赤、青単フェアリーやブリンクを多用する青白ファミリアもクリーチャーの出し入れが多いので1枚貼っているだけでもかなり違います。クリーチャー主体ではないな、とメインで感じた場合はサイド送りにしています。

《不正相続》は貼るのが4マナと、最短で貼るのにも隙が生まれますし、後半に貼ってもライフアドバンテージを獲得しにくいので、採用を悩んでいる1枚ではあります。ただし、これがなければ《堕落》を打ち消された際に勝つ手段がかなり厳しくなってしまうため、採用しているという状況です。

また、最近ライフゲイン手段として採用した《墓所への乱入》もいい味を出していると個人的には思います。

墓所に乱入して吸い取ってますね

パッと見ると3マナが重く、盤面に介入しないため弱いです。しかし、このデッキにおいては良い仕事をしてくれることが入れてみてわかりました。
堕落コントロールを使っていて、相手にされて困るのは"除去したクリーチャーを使いまわされること"なのです。
例を挙げると、《発掘》や《血の泉》、また不死持ちクリーチャーです。

困ります
2枚はもっと困ります
除去したはずなんだけどな

これらのキャストや起動のスタックに《墓所への乱入》を打ち、無駄打ち+自分はライフゲインという状況を作ります。現状はメイン2枚という構成にしていますが、サイドで落とすことも多々あります。
(初手に来られてもどうしようもないですし。)

ライフゲインについてはこのような感じです。《堕落》にもライフゲインがあるため、バーンに対して、速度勝負をされても持ち堪えるための耐性があると言えると思います。
(バーンの場合、クリーチャー除去はかなり腐るので、サイド後にはかなり抜きますが)

③LOを誘引
相手の動きを受け止めながら、ゲームを進めるデッキなので、かなりゲーム時間がかなりかかります。
それによって生まれる現象は、相手によっては「LOによって勝つ」という場合があり得ます。
具体的には、青系のドローを大量に行うトロンやファミリアが挙げられます。上記のようなデッキに当たった場合は、ループやコンボを決められないように、よく盤面を見ながら除去するクリーチャーやスペルを唱える順番などをよく考える必要があります。

〇相性の悪いデッキ

①早いデッキ
シンプルに早いデッキに対しては弱いです。
ガラクタ起動とか悠長なことをしている暇さえありません。
特に緑単ストンピィなんかは除去も間に合わない、かつ呪禁付与やサイズアップも構えられているのでキツい他ありません。

②墓地から蘇る手段が多いデッキ
墓地のクリーチャーに対処する手段については《墓所への乱入》のところで軽く触れましたが、墓地を利用することをコンセプトとしているデッキに対してはサイドの墓地対策を総動員しても難しい場面があります。

③キーカードや動きが分かりにくいデッキ
これは、自分がどのデッキを回していたとしても当てはまるかも知れませんが、何を目指したデッキかという全容がわからないデッキに対しては除去の優先度やプレイの優先度を見誤る可能性が高いです。(特にメインでは)
相手の動きをよく観察する必要があります。

〇キーカード紹介

《堕落》

これで勝ちに行きます。ライフゲインもできていい感じです。
基本的には6ターン目に打ちたくないので、初手というよりはドローソース(《血の署名》や《骨読み》)で引いてくるのが理想だと思います。
複数枚引けた場合、序盤や中盤は使い所に困りますが、終盤だとありがたい限りです。

《旅人のガラクタ》

pauper界のガラクタ(場に残らない)

1マナで置いて、2マナ起動で基本土地を1枚タップで場に出すアーティファクトです。
単色デッキではまず採用されませんが、堕落コントロールにおいては以下のメリットがあります。

  • 《堕落》を唱えるにあたり、ダメージが増える

  • 除去を構えながら、ターンを返したのちに相手の行動次第でエンド時に起動できる

  • 欲しいカードを引くためのデッキ圧縮

  • 手札ではなく場に出す効果なので、手札にある土地が腐らない(次ターンにボジューカの沼などを置きたい場面もあるため)

理想としては、1ターン目にガラクタを置いて、2ターン目に沼2枚を立てつつターンを返し、除去を構える、と言った具合だと思います。
また、これのおかげでコントロールのくせに土地19枚で回せているところがあると思います。

《大図書棟の助手》

堕落コンを回してなかったら多分見向きもしなかった

4マナのアーティファクト・クリーチャーで、墓地にあるスペルをデッキトップに置けるETB能力を持っています。
pauperを嗜んでいる方でも知らない人が多いのではないかと思います。
このデッキでは、1マナの布告除去として《無垢の血》を採用することもあり、クリーチャーはほとんど入れません。(コントロールするための札をたくさん入れたいのもあります)
最初にリンクを貼らせていただいた、Pauper mtgさんのリストでは、統治者でハンドアドバンテージを得られる《黒薔薇の棘》が1枚挿しで採用されていました。
しかし、なんらかの方法で統治者を取られてしまうと、こちらには奪う手段がありません。相手の手数が増えては、勝ち筋がかなり薄くなってしまいます。
そこで私が採用したのが《大図書棟の助手》です。大きな理由は《堕落》を使いまわしたかったことで、それに伴ってその場面に必要なスペルを回収できることができます。ただ、デッキトップに戻すだけなので、次のターンのドローは決まってしまい、手札が増えるわけではないので「悪くはない」程度だと思います。
ついでに飛行がついているので、相手が獲得した統治者を奪いやすいです。

〇改善案など
①コントロールを少しコンボ寄りにする
冒頭にも述べたようにガッツリモッサリコントロールなので、ライフゲインによる延命を活かして逆に相手にライフルーズさせる手段を考えています。前述した、ライフゲインできるエンチャントやスペルをライフレースの優位に用いるというものです。採用例として《略奪する破戒僧》や《血の美食家》が挙げられます。

どちらもテキストは同じで、マナコストとスタッツが異なります。《略奪する破戒僧》は3マナで出せる分、複数体並べやすいですが、タフネス2がキツく《焦熱の連続砲撃》で落ちてしまいます。一方、《血の美食家》は5マナと少し重めですが、稲妻で焼かれないため、生き残りやすいです。

堕落コンに入れることを考えると後者に軍配が上がるように思いますが、複数体採用を検討するなら、前者もアリだと思います。

※現在、MOで試行錯誤中です。
「これ入れたらいいんじゃない」というようなアドバイスいただけたら、幸いです。

②全体除去を内蔵する
端的に言うと《墓所のネズミ》を助手の代わりに入れる構築です。

フレーバーテキストはあのギサ姉さん!

全体除去枠としては《黒死病》でも悪くはありませんが、上手く刺さるデッキでないと手札で腐ってしまいます。さらに、こちらが除去が多い構成上、終了ステップに墓地に行ってからクリーチャーを展開できる、という相手依存のゲーム展開になってしまいます。

一方、《墓所のネズミ》はクリーチャーであるため除去で落ちやすい分、相手のクリーチャーを他のスペルで除去したあともクロックになってくれるというのが多いです。さらに、《魔女の小屋》で使い回すことも可能です。

沼カウントもできるので、堕落コンでは入れ得(序盤は注意)

〇最後に

かなり長くなりました。
ここまでお付き合いいただきありがとうございます。
環境デッキも楽しいですが、少しマイナーめなデッキを使うのは非常に楽しいです。
晴れる屋のパウパー神決定戦も発表され、次はパウパーチャレンジャーデッキを待つのみです。
もっと盛り上がってくれたらいいなと思います。
では。

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