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なんとなく購入した本『velocity ベロシティ思考 最高の成果を上げるためのクリエイティブ術』(読書録①)

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 アジャズ・アーメッド&ステファン・オーランダー著(翻訳:白倉三紀子)の『velocity ベロシティ思考 最高の成果を上げるためのクリエイティブ術』(2012年、発行元:PIE)をいつもお世話になっている古本屋で購入。

 そもそも「ベロシティ思考」って何でしょうか?って感じで、ペラペラページをめくってみると、早速、「はじめに」の章に説明あり。

 ベロシティとは・・・「・・・今日がすべてまったく違って、きっと楽しいサプライズがあると思うとたまらずベッドから飛び起きる、というのなら、あたなはすでに成功への道を歩み始めている。それがベロシティだ。さあ、この時代を楽しもうじゃないか。」(キリッ!)っていうことらしいです。

 この一節を読めただけで満足です。ありがとう!読了・・・でもよかったのですが、少し気になったので購入しました。発行年は、2012年と10年弱前なのは少し気になりましたが、200円だしOK。

 ちなみに、「ベロシティ(velocity)」という語を少し調べてみると、

 ①本書には「より良い未来を生み出すための指針とツールを提供する「プラスの力」である/不確定でスピーディな新しい時代の概念、環境を指す」とありました

 ②ネットで調べてみると、「不可算名詞 で速さ・速度」のこと(あっ、そういや「v」って速さを表すのにでてきてたわ!といまさら気づく)/「プロジェクトなのでチームを作業を進める速度」

とのことです。特に、これ以上はいいやって感じで読書を開始しました。

約350頁ほどあるのですが、ほぼすべてが対話形式なので読みやすさは抜群でした。

 ナイキデジタルスポーツ担当副社長のステファンさん(当時の副社長)がいらっしゃるので、ナイキの理念や実際の取り組みを中心に話しは進んでいます。ナイキにあこがれている人は、一読の書ではないかと思います。

 私は、特に強い思い入れはありませんので、具体例として読む感じでした。デジタル化の波が高くなり、これからとんでもなく高くそして大きくなることを確信しているお二人が、現状と将来について語っております。(ちなみに、アジャズ・アーメッドさんという方は、「伝説的なキャンペーンを多数手がけ、世界最高峰のクリエイティブエージェンシーとして名高いAKQAの創設者」だそうです。「AKQA」の読み方は、わかりません!)

 内容について、全章文記すことはできませんが、第6章「最高のジョークも、会議にかけるとダメになる。」より、役に立ちそうなことが記されてましたのでご紹介させていただければと思います。(ちなみにこの章の題名について気になったかと思いますが、イギリスのブレア元首相の奥様の失言を切り抜けるために彼が繰り出した最高のジョーク=きわどいジョークの話をもとに、きわどいジョークを「斬新な新製品」に置き換えてみてくれ、ということだけの話です。※ジョーク自体は、ニヤッとするレベルです。気になる方は是非ご自身でご確認ください)

 フィルター(企画や商品開発をチームで進める上でクリアしなければならない一定の基準)があれば、会社の誰もがアイデアをだして、貢献できる能力主義社会を作れるというものです。

 具体的には、文章をそのまま引用します(278頁−280頁)。

 「主観的な話をしている時、フィルターというのは実にクリアで優れた目安になる・・・ものごとをスムーズに進めることができて・・・意思決定プロセスから政治的な影響を取り除くことができる。

例えば、「そのコンセプトはよくないよ。なぜなら・・・」という言い方をしてしまうと、たとえ最高の環境で、最も親しい同僚同士であっても、非難されていると受け取られる可能性がある。一方、フィルターを使えば「でもこれ、自分で使うかな?みんなはどう思う?」と言うことができる。そうすると、その場で客観的に判断できる。「うーん、そうだな。たぶん使わないだろうな。気にしない、・・・ここは恨みっこなしで。じゃあ次!」となる

 自分のセンスや感覚などの主観的な話の場合に、反対意見や論破されるとどうしてもムカッとしてしまいますよね(私はまさしくこれです)。そんなとき、客観的なフィルターを通しての指摘や話し合いを行うと、随分和らぐのではないかと思います。

 そのフィルターを、誰が、どのように作るか?、できたとしてきちんと運用できるのか?といった別の問題もあるのでしょうが。

 とにかく、他者への指摘方法の参考にはなりました。

 読書録としては以上です。

 アップルやスティーブ・ジョブズさんの話も結構でてきますので、お好きな方は楽しめる一冊かと思います!

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