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レースログ/九十九里デュアスロン

前回の投稿から1年あまりになってしまった。

開催されるトライアスロン大会が数えるほどとなってしまった状況で、去年に引き続き開催してくれた九十九里99T。みんな大好きアスロニア、待っていたよトライアスロン。今年は朝スイムにも通ったもんね。去年より格段に走力が上がっているもんね。あと、ハタチを過ぎてからおそらく最長の、1ヶ月間もしっかり禁酒してきたもんね(特に深い意味は無い地味なゲン担ぎ)。

というわけで前泊までして、満を持して当日を迎えた。

・・・はずが、ご存知の台風が影響して、2日前の金曜時点でスイム中止が宣言される。こういうことってあるんだよね〜自然に向き合うスポーツはexpect the unexpectedで状況を受け入れるしかない。でも、これまでの努力やワクワク感が報われないというか、"さあやってやるぞ!"という気持ちが行き場を失って、やり切れない気持ちが支配しそうになる。もう行くの辞めようかなと。でもそれでも、バイクは去年とほぼ同じコース。ランニングもコースは異なるけど同じ10kmだよな。目標はこの2種目で去年の自分を「大幅に」超えること(スイムがない分、体力的にも少し負荷が少ないはずと読んだ。結果的にこの仮説は間違っていたけど)。こう設定して、今年一度も出番のなかったウエットスーツをまた来年なと準備のパッキングから追い出した。

前置きが長くなったけど迎えた10/11の"デュアスロン"当日。結局ラン1.5km→バイク40km→ラン10kmという設定となり、1つめのランは速さが分からんよな(でも注意しないと。ついついオーバーペースで突っ込んでしまうよな)など不安な気持ちで新鮮さを味わう。自分のスタート予定は10:20にもかかわらず、6時台に朝食をとり、8:00過ぎには宿からバイク約10分の会場に入ってバイクチェックインを早々に済ませる。降雨は収まったものの、日照はなく風が強い。日焼け止めもワセリンも無しで、最初のランスタート地点のみさくっと確認。準備すぐ終わるじゃん・・・などと一緒に来ていた朝スイムのチームメイトたちと談笑しつつ、アップはほとんど行わず省エネモード。レース本番前の、みんなの不安と緊張が混じって高揚していく空気感をぼんやり楽しむ。しっかし寒い。。それにしても風が冷たい。結局3回くらいオシッコ行った。3度目のトイレのあと第一ウエーブ10:00スタート組がアンクルバンドを受け取っているのを見て慌ててジョグを始める。寒かったしと股関節の可動域を広げる動作も念入りに行っていると、すぐ自分たちの順番が回ってくる。オリンピアンの細田さんの猛ダッシュ(ソッコーT1に戻ってきてた)を横目にスタート位置につく。やはりスイムスタートの高揚感とは何かが異なり、やや控えめな緊張感の中、10:20ウエーブスタートの最前列に近いところでサクッと出走。

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1.5kmのランは文字通りあっという間だった。実力を大幅に上回る3:40/kmペースで突っ込んでいき(ほらね)多くの先に出た選手をパスしていく。チームで揃えたウエア(ぼくが着用したのは出走しないメンバーからの借り物だったけど)の大柄な外国人をパスした時に「One team! ガンバリマショウ!」(多分合ってるはず)と声をかけられ初対面にかかわらず思わずイイねポーズ。なんだか力が湧いてくるような。彼がレース後FBで書いてた「同じウエアの選手同士で声を掛け合いみんなでレースをする、Triathonは個人種目ではなくチームスポーツなんだって今日気がついたよ」とホントその通りだなと思った。トランジションが見えてきて、あまりに飛ばし過ぎたので少し減速。出走前のチームの人たちの声援が聞こえて、無限に力が湧いてくる気持ち(たぶん気のせい)。

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99T名物?の長距離トランジションもカットで、きっちり1.5km走を終えると芝生のトランジション。前日までの長雨でぬかるみと化している。バイクシューズに履き替え、ネチョネチョする地面に閉口しつつバイクスタートまで急ぐ。帰ってくる頃には田んぼみたいになっているなーと妄想。

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続くバイクパート。乗車ラインは狭くはないが、「前に出てから乗ってください」と詰まっているところを避けるように誘導される。ようやくクリートペダルを固定して漕ぎ出すも、シューという嫌な異音。すぐに降車すると、後輪ブレーキシューがタイヤのリム部分に干渉していた。直前チェックしたはずだったのに!指でグイッと調整して再びバイクに跨がると今度は問題なさそう。後続がどんどんやってくる。狭い脇道を縦一列で走りながら、ギア変速の感触も確かめつつ、身体を慣らし高速道路に入る。10km近辺?でトップ選手の復路にすれ違う。速いよ細田。。。「オリンピアンと同じレースを一緒に走っている」などとは全く感じられないほど異次元。

気を取り直して自分のレース。高速道路上は強烈な向かい風・・・が、これは想定の範囲内。去年はこの風で心が折れて、終始安全運行した結果、後半余力を残したまま中途半端な結果になってしまった。今回は特に前半、「最後の方はヘタってもしょうがない」という思いで踏んでいく。緩やかな登り・向かい風という出だしは、復路で下り+強烈な追い風に変わるのである。調子が出てきて巡航25km/hあたりで踏んでいくが、スイムが無かったことで前後の間隔があまりバラけていないので、特に序盤の交通量がとても多かった。抜きもするけど抜かれる量の方が多い。途中クラッシュ事故も目撃し、車間距離大事に。「無事故無違反で完走」と念仏を(脳内で)唱える。結果として途中15km前後で一度タレてしまったものの、前半ちゃんと踏み込んでいくイメージ通りの走りが出来たかなと思う。後半は下りが多いのと追い風とを使って40km/h超で駆け抜けたが、お尻の筋肉がピリピリしてきているのを感じる。お尻はきちんと踏めている証としてまあ良いとして、普段は疲労感を感じない左脚のヒラメ筋にも攣りの前兆を感じてきている。ヤバイ・・・さすがだぜカーフマン。ってか3:40で突っ込んだの誰だよ。自業自得だよ。

1:17:45でバイクを終える(去年は1時間半掛かったので大幅に短縮っ!)

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トランジションに戻ってきたはいいものの、ヒラメ筋の消耗ですっかり動揺しているぼく、バイクラックの列を間違えて田んぼの中をクリートでペタペタ耕して回る。超滑稽。1回目のトランジションでは間違わなかったじゃないか!と思いつつ深呼吸。足元はズブズブ、ヒラメはピキピキだけど体力的にはしんどくない。ランでもしっかり走れるかも。お守りとして持っていた(摂取するつもりでは無かった)マグオン様を水で流し込む。最後までもってくれよ〜。重い足取りでいよいよ最後のランスタート。

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トランジションでの声援に後押しされ、残り10kmがどのくらいで行けるか時計はあまり見ないで感覚で行こう、となぜか思ってしまう。最初の1kmが4:30/kmで、そこから次の数キロ4:50に落ちてしまっている。思い出せばここで粘っておけた気もするが、この時は左脚のヒラメの事ばかり過度に心配していた。いつもと異なる疲労感の中で、速度の指標はやっぱりもっておいた方が良い(自分の感覚があまり当てにならないなーと再認識)。周回コースのため前をいくメンバーとも、後ろからのメンバーとも交差する。ウエアが一緒だと、近づくと視認性が高いので声をかけやすい。チームメイトへの声かけが、むしろ自分自身を鼓舞している。折り返しの5kmを過ぎてからは、「もう少しでレースが終わってしまうんだな」と考えていた。終わって欲しいような、終わって欲しく無いような妙な感覚。

本当にどういうわけだか自分でも分からないのだけど、走りながら最近行き詰まり気味の仕事のことについてボーッと考えていた。ゴールに向かって重くなってきた脚を進める感覚。声を掛け合いながら自分も鼓舞される感覚。レース運びに必ずしも満足していなくても、初めから全てなかったことにしてやり直しするんじゃなくって、今ある地点でベストを尽くしていく。そういう風に仕事になぞらえながら頭の整理していたら、余韻に浸るまもなくゴール地点に入っていた。

51:08で第二ランを終える(去年は50分台だったので・・・あれ?遅くなっとるやん。)

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今年のトライアスロン挑戦はこれで終了。

初挑戦の2019年は、マイペースで緩く長く続けて行けたらと考えていたけど、今年は環境を少し変えてみたことで、速い持ちタイムの人たちに刺激を受け考え方が変わってきた。トレーニングで技術や体力を向上させ、更にタイム短縮を狙うことにも、距離を伸ばすことにも意欲が出てきた。

30代のうちにアイアンマン完走。あと数年かけて準備していきたい。





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