使えるバック。大は小を兼ねる?
シーンによって変える必要性のある服装、
それに伴う靴やバックも自ずとそうなるが、
なるべく、使いまわしができ、長く愛用できるものを選びたい。
特に、バッグは、仕事でもプライベートでも、
どんな時でも持てるようなものの方がいいなと思う。
バックの入れ替えは、入れ忘れが発生したり、案外面倒だから。
とはいえ、ビジネスシーンでは荷物が多めになるし、ちょっとした外出には
小さめのもの、また、冠婚葬祭などに必要なもの、など、なかなかひとつで
万能にとは難しい。
難しいながらも、なるべく少ない数で、飽きずに長くつかえるもの、
となると、私の場合、必然的にブランドものになってしまう。
ブランドには、素材の品質や職人の確かな技術、
普遍的で長く愛されるだけの技と力があると思えるから、
ブランド力に対する対価を払うことも納得できる。
同時にその対価が、自分にとって飽きることのない、いや
飽きることのできないものにさせてくれる、ということも
私にとっては、重要なポイントと言えよう。
なぜなら、一時的に流行に乗って欲しくなる物があっても、
お金がなくて買えず、我慢しているうちにその気持ちが薄まって、
結果として、あまり必要でないものを増やさない、
ということに繋がっているのだから。
特に大好きなのは、
おそらく世の中の多くの人達が憧れ、大好きであろう、あのエルメス。
またまたミーハーな、と思われるだろうが、何を隠そうこの私、
エルメス愛30年を超える結構なファンなのである。
長いこと欲しい熱を温めて、コツコツ貯めたお金でやっと出会えたものが、
使うごとに柔らかさや色味が経年変化しながら育っていくさまは、
魅力的で、その先の変化をさらに楽しみなものにしてくれる。
自分もそんなふうに変化していきたいな、と思わせてくれたり、
バックを持って颯爽と歩く姿、なんて想像を掻き立ててくれたり、
運んできてくれる楽しみは、いっぱいだ。
そんな私には、母親からのお下がりや、頑張った自分へのご褒美として
コツコツ買ったものなど色々あるのだが、バックを実際に持つことができるようになったのは、わりと年を経てからだった。
自分が、内面的にそのバックを持つにふさわしい人間であろうか?と
なかなか自信が持てなくて、できることなら誰にも気づかれずに持ちたい、そんな気持ちがあった。
なので、一目でそれとわかるようなものではないほうが、
どちらかといえば好きだったりする。
持っている中で特にお気に入りなのが、ヴィクトリアエラン。
黒のトリヨンクレマンスにシルバー金具。
これは、たまたまブティックで出会い、出会った時がその時!
とばかりに買ったもの。
これが、使えて使えてとても良い。
エランは、持ち手が長めで、肩にかけて持つことができ、
横長で厚みがあまりないので小脇にしっくりと馴染み持ちやすい。
タブレットサイズのパソコンも入り、大きすぎず小さすぎず、
中が布地であることから軽く、仕事でもプライベートでもいける。
ちなみに私は、バックのファスナーは閉めず、トート風に持つ派だが、
キッチリとしたスーツにも、デニムのようなカジュアルにも
どんなスタイルにも良く合うと思う。
そしてそして、実は一番使い勝手が良かったと思えたエピソードがある。
それは、私が、喪主の妻という立場の時のこと。
実はそのような立場だと、メモ帳やら何やら案外と持ち物があったりして、
小さなバッグでは事足りず、急な事で慌てていたこともあり、
普段使用していたこのバッグをそのまま使ってしまったのだが、、、
ゴールド金具ではなく、シルバー金具だったことや
シンプルで派手でなく、柔らかく体に馴染み
手に提げることも、肩にかけたくなることもあったが、
どの場面にもさりげなく対応し持つことができた。
おまけに、葬儀後に受付の方から渡された香典の束を入れる
ということまでできてしまったのだ。
まさか、そういうことになるとは、考えてもいなかったが、
渡された紙袋のまま露骨に持つなんてことより、
スマートに持てたのではないかと思っている。
子供の頃から、大は小を兼ねる、ということで
小さい方より大きい方を選ぶ私ではあったが、
やはり、多少大きめの方が、役に立つ場面が多いような気がしてならない。
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