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[日記]2020年8月29日(土)

 受け取った往復書簡の写真をじっと見つめ、小説の結末を考える。こうしたいという結末は決まっているものの、目的とする結末に辿り着くまでの物語に難儀する。行動と心理とを組み合わせて考え文字にすることは非常に難しい。一文を書き進めるたびにこれで良いのかと悩んでしまう。それでも、言いたいことが多く浮かんできてしまい、かなり長くなりそうな予感がしている。

 一度小説を離れ、BREWBOOKSへ向かう。仕入れた「百書店大賞2020」の記念冊子を間借りの棚に並べるためである。記念冊子を並べている途中、久々に友人に出会い、『プレーンソング』(保坂和志著 中公文庫)を購入してもらう。前々から薦めていた作品が無事に友人の手に渡り、安堵の胸を撫で下ろす。

 その後、双子のライオン堂へ行き、百書店大賞のフェア棚を見る。棚に並んでいる本を見るだけでも胸が躍る。自分が選んだ本がその棚の一部として並んでいるのを見て嬉しく思う。『March winds and April showers bring May flowers.: 阿部昭短編集』(阿部昭著 水窓出版)、『埴原一亟 古本小説集』(山本善行撰 夏葉社)を購入できて良かった。

 帰宅して、再び小説の続きを考える。箇条書きで書き出してみたり、ストーリーを書き出してみたりするも、あまり進まない。これ以上悩んでも苦しい文章が出てくるだけだと思い直し、ビールを飲んで眠ることにする。ただ、小説のことで思い悩むことは苦しいことではなく、今はそれすらも面白いと思える心境になっている。この心境のまま、結末を生み出すことができれば良いと思う。

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