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魔法少女怨霊ができるまで3 コマは割るもんだけどページも割らないといけないっていう

漫画の描き方本は売ってるんですよ。

道具はなにで。
ソフトはどう使って。
液タブとペンタブの違いとか。
スクリーントーンの削り方とか。いやトーン云々は今本に載ってるのかわからないんですけど。

真っ白い紙を埋めるハウツーは書店でもりもり売ってます。

世界に秘されてるのは、

ページ配分のやり方。

魔怨魔怨魔怨魔怨魔怨魔怨魔怨魔怨魔怨魔怨魔怨

パースのとり方もアタリの取り方も動画、支部、ピンタレストにたくさんあるし。
かつて漫画家さんが描いてる動画を、パッケージングして雑誌販売したのはshu英社さんでした。
当時書店で働いてたので、「作家さんごとに予約数が違う」て売場担当者さんが言ってたのを覚えてます。

漫画家さんの執筆現場を放送するTV番組もあったし。
今もあるのかな。わからんけど。

白い紙を埋めるハウトゥーは世界に豊富なんですよ。

対してネームってやつぁ。

4ページに一回きめゴマを入れて、2ページに1コマは背景を入れましょう。
16ページの漫画なら、
起承転結は
起に1ページ、
結も1ページ、
6〜7ページを転に割きます。
以上、はい頑張って。

世界に明かされてるページ配分のやり方ってこんな感じ。
非常にざっくり。

ざっくりしかできない理由は色々あるとは思います。
作家性、てざっくりとざっくりの間にうまれるものだから、とか。単に大人の事情とか。

私はこしょう少々に対して「何mgですか⁉︎」て問うタイプのひとなので、ざっくりは懊悩の素です。
だから構図に頼ろう! てなってるのが前回の話です。
ただ構図って画面の話だから、頼っても問題としては半分しか解決しないんですよね。
漫画の横線が画面なら縦線は物語です。

中学くらいまでだと絵がうまい子は「漫画家なれんじゃん!」て言われるものですが、
当人は「コマが割れないから」て漫画制作と距離を置く、てことが一定、あります。
ガムシャラにやって最終「根性ないから漫画は無理」て根性論で自己卑下してしまうケースもあります。
根性論に関しては中学卒業しても発生します。
地獄かな。

商業だと根性必要かもわからんのですけど、
今回コミティアなので。
根性ないなら、ないなりのやり方探しても許されます。

コマが割れない時「なんでコマ割れないのか」考えて「どうやったら割れるか」割りだすのが社会人です。
問題解決以前に、問題特定できない社会人は、具体的にリストラリストに名前が載って、会社やべー時満を持して人事に呼ばれます。

私の場合「ページごとの方針わからん事が、懊悩問題のいち原因」だったんですが、問題特定に至ったのは別に、偶然でした。
問題あぶり出して、今ネームの血肉になってくれてるのがこちら。

イースト・プレス 2022年刊
まだ新刊書店で手に入ります。

私が触れてきた漫画て9割商業漫画で、編集者ごしで出来てんだから、編集者の頭ん中覗いてみたらいいんでは。
ステークホルダの傾向把握、社会人の基本戦術。

とか思ったんでなく、単に図書館の読みたい本リストにずっといれてあって、その日入った図書館で借りられる本リストじゃ、一番上で。
借りて読んで、むっちゃ役立ったから買いました。
付箋貼るから、紙で。

著作権的にどこまで内容いっていいかわからんのですけど、こちらの本、読み物としてすごく面白いのはもちろん、本の台割について載ってます。
台割っていうのは漫画でいうネームやプロット、コマ割りみたいな、つまり設計図です。
これが図や見本といっしょに載ってまして。
読み手の視線の流れもちょっと併載されてて。

台割について書かれたページがめっちゃ参考になって、私の制作した台割の初稿がこちら。

展開くそ遅いことがよくわかる台割。
わかりさえすれば対策練れるからいいんです。
上下巻にしてもコミティアなら許されます。
自分しか見ない台割なので汚くてもいいんです。

「100万円あげるので薔薇という漢字を正しい書き順で描いてください」
て白い紙を渡されて、ハナカンムリまで書いたあと「次、なに? 100万円……100万円!」
て手を紙上でうろうろさせる時の気持ちが、
ネーム描いてる時の私の気持ちです。

ネームは回数こなすのが最適解見つける早道ってな本当です。
自分のクセもわかってくるからページ割りもしやすくなるし、ネームも絵と同じで技術だから、そら経験値は要りますわ。
でも社会人は回数そんなこなせません、具体的にAWSの勉強とかしないと来年度から受験料上がるからです。円安の弊害。

なのに漫画を描くしかないときは巡ってくる、という地獄はあります。



例えば友達が亡くなってたのが判明した時。

だけど遺族の気持ち考えたら、表立って参墓していいものか、わからない時とか。



なお、物語制作にがっっっつり言及してる漫画描き方本はあります。
手塚治虫神の『マンガの描き方』とか。
新潮社から文庫で出てるし電子だと500円しない。1977年刊。自伝要素のえぐみが読み物としてエモく、神の神たるゆえんが読める本です。

現在の進捗:9ページ目に入って「呪文が思いつかない」で懊悩しています。前回から3ページ程度前進。
没コマ:2ページ分くらい

8p目。最後のコマ、物の配置決まってませんが、
1p目から順番に描かなきゃないって
決まりはないので9p目作ってます。
ただ、台割初稿8p目の予定と見比べると、
ドーンもバーンも、うん。

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