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永遠に輝いているあの青春に捧げられた「Forever Gold」

「永遠に輝いているあの青春に捧げます。聞いてください、Sexy Zoneで『Forever Gold』」。

そんな曲振りで流れたSexy Zoneの新曲「Forever Gold」の第一印象は、今の自分が過去を懐かしむというよりも、あの頃の姿で思い出の中のあの日々を駆け回っているような感じ。ちょっぴり風磨くんのソロコンの香りを感じます。

この曲、私以上に母にど刺さりしていました。

「成田美名子作品を思い出す!」「好き!!」と盛り上がり、昔ハマった作品を調べながら「めっちゃ思い出したわ〜」と言う母に、その熱量が羨ましくも思いました。母の口から出てくる「あの曲っぽい!」が分からず申し訳ない……。

母を引きつけたのは曲調の力もありそうでしたが、ラジオで解禁だったことによって想像の余地が生まれたのもよかったのかもしれません。YouTubeにMVがドーンと上がるときのような視覚情報がない分、それぞれの青春を思い返して自分にとっての「Forever Gold」に思いを馳せられる。そんな体験ができたんだと思います。私自身はまだ思いを馳せる青春がない若造なのであくまで想像の域ですが。

曲を何度か聞くうちに思い出したのは、ケンティーのbisでのインタビューです。

今の令和の時代を20代で生きていて「今が最上って思っているけれど、20〜30年経ったときに、その時代の若者は「今がベスト」って言ってると思うし、そのときにしか感じられない価値があるんだから今を大切にしよう、って思いますね。
bis(2022年5月号)

20〜30年後の若者も「今がベスト」って言ってると思うし……という話の後に厭世的なコメントではなく「今を大切にしよう」と来るのが個人的には面白いです。自分の感覚を相対化した上で大事にするバランスがあるインタビューだなあと思います。

そして「Forever Gold」やこの曲をリード曲とするアルバム「ザ・ハイライト」も、そんなバランス感覚を持った作品なんじゃないかなあと期待しています。

時代は移り変わっていくこと。素晴らしいものは他にも色々あること。自分がいいと感じるものについて必ずしも周りが共感してくれるわけではないこと。それらをふまえて自分の感性が絶対ではないと分かりつつも、自分がいいと感じたものや過ごした時間は永遠に輝いているんだと信じている。そんな気持ちになれそうです。

母くらいの年代の人にとっては、それぞれの青春、「最低でも最高だった青き日々たち」を思い出せる曲なんだと思います。

そして20代の私にとってはきっと、この曲を聞きながら過ごすこれからの時間が永遠に輝いているあの青春、Forever Goldになることでしょう。

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radikoのリンクが切れて聴けなくなっても俺たちには試聴音源がある……。 MVじゃなくてラジオで初聴きできてよかったと書きましたがMVはMVで待ってます♡