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うつ状態体験記 vol.1

うつ症状が出始めてから退職し、寛解するまでの体験を記事にしておこうと思いました。書いていて暗~い内容になったので、「ここまで読んだけれどそういうのは嫌いだ」といういう方は読まない方が良いかと…。

記事にしようと思った理由は2つあります。

  1. ちょうど今日が退職日でした。自分としてはひと区切りであって、もう辛かったときのことを思い出すことは無いと思うので、記憶が残っているうちに体験をアウトプットしておきたかったです。

  2. 同じ症状で苦しむ人やその家族の人の目にこの記事が留まって何らかの助けになれば…との期待があります。vol.1だけ読むと暗~い内容ですが。

ということで、初めてうつの症状が出てから寛解するまでを下記画像のように5段階(発症期、進行期、重症期、克服期、寛解期)に分けて振り返ります。もっともらしい名前がついていますが、私が勝手に考えました。正式ではありません。大塚製薬株式会社が運営・管理しているWebサイト『すまいるナビゲーター』によると、うつ症状の過程は急性期、回復期、再発予防期の3段階らしいですが、私の場合、急性期と回復期はもっと細かく分けられたので、急性期と回復期を上記5段階に分けています。記事が長くなったので、発症期~重症期を体験記vol.1として記載します。

ちなみに私はまだ社会復帰していないので、再発予防期には入っていないという認識です。

前置きが長くなりましたが、各段階の体の状態・症状と、今振り返ってどう思うか、を中心に振り返ります。


1) 発症期

【体の状態・症状:寝つきが悪くなる、早い時間に目が覚めるようになる】
最初に不眠の症状が出ました。不眠になる前から、月曜の朝に「仕事行きたくないなー」とか、日曜の夜に「明日から1週間始まるの憂うつだなー」とか思うことはあったのですが、これらは順調にサラリーマンしていたときにも思っていたので、この時点では特に異常だとは思っていませんでした。しかし不眠症状、特に早い時間に目覚めることが頻発するようになってから「おかしいな」と思い始めました。通常時、6:30頃に目覚めていたのですが、4~5時に目覚めてしまっていました。不眠の原因は、仕事中の緊張感が帰宅後も解けないことでした。

まだ鬱状態との自覚は無かったですが、今振り返ると、この時点で心療内科に行き始めたことが、後々公的な給付金を受けるのに役立ったと思います。不眠が仕事のパフォーマンスに影響していたので、睡眠薬もらおうと思って受診したのですが、妻の勧めがあって内科でなくて心療内科に行ったのが正解でした。

2) 進行期

【体の状態・症状:胸が苦しくなる感覚がある、休日が楽しくなくなる】
不眠を改善する薬と一緒に緊張を解く薬をもらって、不眠は改善させることができました。しかし今度は胸が時々苦しくなる症状が出るようになりました。緊張を解く薬を飲むと症状は出にくくなったのですが、これまでの人生で感じたことのない感覚でした。また、月曜の朝に感じる「仕事行きたくない」を平日の朝に毎日、それも以前より強く思うようになり、さらに日曜の夜に感じていた「1週間仕事始まるのが憂うつだなー」を土曜の夕方から感じるようになり、休日を楽しめなくなりました。健康時は毎週末遊びに行く予定を立てて出かけていたのに、それが億劫になっていました。

この時点で鬱だなと自覚しましたが、仕事に行くことはできましたし、「若くないのだから、転職してきたばかりで辞めたら次の職は見つかりにくい」「転職したばかりで辞めたらキャリアに傷がつく」「それなりに給料、待遇の良い会社を辞めるのはもったいない」「妻もいるしこれから子づくりも考えているし、今の待遇を手放せない」と色々考えて、辞める決断はできませんでした。

悩んだ挙句、今の仕事を続ける決断をしました。進む道を決断できたからなのか症状は無くなり、決断後2か月弱は問題なく仕事ができていました。一方で、仕事を続ける決断をした3か月後に業務負荷が重くなる予想が出来ており、また症状が現れないかという不安がありました。その後、実際その通りになって会社に行けなくなりましたので、今振り返ると自分の本当の気持ちに沿って行動しておけば良かったと思います。まあ当時は難しかったでしょうが…。

3) 重症期

【体の状態・症状:ストレスで脳が壊れた感覚がする】
3月、新年度に向けて社内組織が色々変わる中で、自身の業務範囲も広がっていきました。ここで症状がまた現れ始め、しかも急速に悪化しました。特に「会社に行きたくない」という思いが強くなり「いっそのこと交通事故にあえば会社に行かなくて済むのに」などといったことも思うようになっていました。一度症状が無くなったことでしばらく心療内科に行っていなかったのですが、もうダメだ、と思って上司に、「実はこういう症状が出ている、業務量を減らしてほしい」と相談しました。職場にはずっと相談していませんでした。一度相談すると、そういうヤツだというレッテルを貼られ、会社生活を送りにくくなると思っていたからです。ようやく上司と話は出来て、理解を示してくれました。しかし本心では業務量を減らしてほしいのではなく、今の仕事そのものが嫌だと思っているとわかっていました。それでも仕事そのものが嫌だとは言えませんでした(そう言われても上司はどうしようもない、自分も「だからこうしてほしい」と言えることがない)。仕事は他の人に割り振るようなことを言われたのですが「結局他の人が大変になって迷惑かけるよな」と考えたりして(←鬱の症状で何でもネガティブに考えるようになっていたことが影響していると思います)、上司と話をしたことで楽になったことはありませんでした。

その次の日の朝、会社に行きたくなさすぎて、何度も「会社に行きたくない」と口に出して布団にうずくまり、脳が破壊された感じがしたので、休みをもらって心療内科に駆けこむことになりました。そこから会社には行っていません。

vol.2に続けます

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