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24/3/30 📚『組織マネジメント実践論』要約


本書の概要

 株式会社日本経営の取締役(現・代表取締役)の橋本竜也氏(以下、著者)が、企業の成長に必要な組織マネジメントの実践論を述べている。企業の成長に関わる4つの経営機能を解説したうえで、良い人事制度や賃金制度の構築に役立つノウハウが共有されている。今回は、本書の中で特に印象に残った部分をまとめる。

経営の本質

 経営の本質は、戦略な妥当性×実行の徹底度である。事業が伸び悩む企業は、戦略か実行力に課題があると考えて良いが、著者の肌感では、組織の実行力に問題を抱えているケースが多い。
 組織の実行力を高めるという課題の解決策として、最近の人事マネジメントの世界では、自律的社員の育成が重視されている。ただ自律的な社員が多いと統制が取れなくなってしまうため、「トップの意図を理解した自律的な社員」が必要である。そこで、トップは社員(メンバー)への共有を十分に行っているかが鍵となる。

4つの経営機能

 企業が成長するためには、「トップ方針」「戦略・計画」「役割・権限」「実行プロセス」という経営機能(仕組み)を順番に充実させていくことが重要である。4つの経営機能を整理するのは、社長だけでまとめて共有しても良いし、役員や幹部と共にまとめるのも良い。まずは本書のチェック項目を活用して会社の現状を確認し、改善していくことが推奨されている。
 トップ方針をまとめるのには、整理シートを使うと良い。経営理念、ミッション、社員との約束などを記す。
 戦略・計画について、本書では「選択と集中」による主力事業の育成を推奨している(中途半端に事業を広げない方が良いという考え)。そこで、重点戦略、現在地とマイルストーンの設定、それらのメンバーへの共有が必要である。経営戦略の立て方には、swotや5ウェイポジショニングが使える。
 役割権限について、メンバー全員が自分の役割を果たせば業績は向上する。これはマネジメントの原則である。部門、職位ごとの役割や権限の明確化をするのがよい。
 実行プロセスでは、トップ方針や戦略を効率的に進めていくためのノウハウ、仕組みを取り入れる。ノウハウ共有、情報共有、個人目標・成果の共有、実行支援、マネージャーの力などを確認するとよい。

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