【エッセイ】あっ、つぶしちゃった。
「続いてのニュースです。先日専門家によって公表された世界滅亡について、新たな情報が入ってきました」────。
世界滅亡のニュースって、
「世界が滅亡します」
なのか、
「世界が滅亡しました」
なのか、どちらが報道されるのかなあ、なんてことを考えています。
世界が滅亡したのにどうして滅亡のニュースが流れるのかな、と考えたときに、もしかしたら別の世界線が滅亡しましたっていうニュースなら納得できるなあ、なんて思いました。
いわゆる並行世界。存在するのかしないのか分からない似たような世界が本当に存在していて、それは隣接する国のことを考えるように、「そんなことがあったのかあ」と思いながらその報道に耳を傾けるのです。
並行世界があることが当たり前で、たまに世界線を間違えて向こうの自分がこっちに来てしまうこともあって、それがいわゆる「ドッペルゲンガー」と言われるものになっているのかもしれません。
「この世界線もいつ滅亡してもおかしくないなあ」
そんなことを家族や友人と話す人が見えました。
この世界で言う、台風や地震と似たような認識なのかもしれません。
もしもの時に備えて準備や訓練を行うことはあるけれど、世界滅亡の訓練はしたくないなあ、と思うわけです。
どうかこの世界は気まぐれに滅亡しませんように。
ありんこじゃありませんから。
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