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【悪夢日記】静かな夜の怒り

2020/03/13

夜だった。ハムスターは水槽の中にいて、ラッコのようにゆらゆら泳いでいた。ウーパールーパーはケージの中でボーッとしていた。僕は水槽に浮かぶハムスターにひまわりの種を一粒与えてから眠ることにした。

間取りは初めて一人暮らししてた頃のものだった。月明かりが眩しく、なかなか眠れない。布団の中でじっとしている。

ふと、手に冷たい物があたる。手を伸ばすと、使いかけのシャボン玉セットだった。蛍光グリーンの容器一つに蛍光グリーンのわっかがいくつか入ったセット。こんなものを買った覚えはない。
手を伸ばして、それを机の上に置いた。机の上を見ると、蛍光グリーンのサングラスと眼鏡の縁が置いてあった。ぞぞぞっと悪寒が走る。僕は眼鏡なんてかけたことがない。伊達眼鏡にしたってこんな趣味の悪いものを選ばない。身をよじるとベッドの横にある本棚から本が落ちてくる。ひどくイライラしてきた。

チャイムがなる。出てみると中華料理の出前だった。中身はチャーハン。出前をしにきた男は玄関のドアのフチにべっとりとお焦げをなすりつけて、出前の原付き(バイク?)に乗って走り去った。さらにイライラして、僕は包丁を手に取った。

絶対にアイツを○す。いや○さなければならない。あいつが憎いのではない。僕の怒りの全てをぶつけるために。義務感のような殺意を抱いて必死で追いかけた。急に壁が前を塞いだ。目の前に、銀のテープを巻いたような、エアコンの外にある管?みたいなものがあった。がむしゃらにそれを何度も刺した。当然硬く、刃の先端が削れていくだけだった。悔しくて泣き叫んだ。どこからともなく、学校のチャイムが鳴った。嫌いな音だった。それはどんどん大きくなってしまいには調がどんどんズレていく。うるさい、うるさい。

起きなければ。いつも通り、目と腹に力を入れて気合で起きた。


起きてからも(と言うか半覚醒状態)しばらくは変な幻聴と幻覚がちらほらあったが、なんとか起きられた。はー、助かった。

蛍光グリーンはネットで何か黄色いものを買って届いたら蛍光グリーンだったことが多いので、本当に嫌いなんだろうな…。
視力はめちゃくちゃいい。眼鏡がフレームだけだったのは、あまり眼鏡の知識がなかったからかもしれない。

お世話になった友達全員に焼き肉とかおごりたいです。