シェア
山下重人
2024年1月1日 11:26
ジョバンニはああと深く息しました。「カムパネルラ、また僕たち二人きりになったねえ、どこまでもどこまでも一緒に行こう。僕はもうあのさそりのようにほんとうにみんなのさいわいのためならば僕のからだなんか百ぺん灼やいてもかまわない。」「うん。僕だってそうだ。」カムパネルラの眼にはきれいな涙なみだがうかんでいました。