ささなか読書日記 Vol.1『朝のこどもの玩具箱』

 表題にもあるあさのあつこさんの短編集を読了しました。全部で六つの短編から成っています。

 あ、これがnoteへの初投稿なのですが、こちらではゆるゆると本の感想などを書いていけたらいいなと思っています。胸のうちに秘めてときどきひとりでひっそりと想いを馳せたいタイプなのであまり詳しくは書かないかもしれませんが。あくまで私個人がどう感じたかです。悪しからず。

 さて、話が逸れました。今回読んだのは二度目だったのですが、初めての気づきとしては、すべてに一貫して「心」が描かれていたことが挙げられます。特に、生じた迷いや葛藤の答えを見つけ出すための場所としての「心」。この子たちは、この人たちは、何を胸に生きているのだろう。それを見守るような気持ちで、ときに私も同じ年代だった頃を思い出して、青かった自分を懐かしむような気持ちがしました。それからもう一つ。「強さ」です。しかしこれも肉体的なものではなく精神的なものなので、「心」に含まれるかもしれませんね。ところで、あさのさんの作品は、やはり引き込まれます。色が、音が、匂いが、文字から流れ込んでくるような感覚を覚えるのです。今回の短編集もそうでした。特にはっきり感じたのは最後に載っていた短編『この大樹の傍らで』です。色の濃淡まではっきりと見えて、思わず(さっきの描写のイラストどこだったっけ……)なんて探してしまいました。挿し絵なんてないのにね。もし私のこの徒然なるままに書いた感想を読んでおもしろそうだと思ってくださる方がおられましたら(おられなくても)、是非読んでみてください。割と字も大きめなので、さくっと読めますよ。大変な時期ですが、家で前を向けるような本、読むのも一興です。

 ……こんなものです。「え? そんな抽象的なの?」って思われましたか? 感想って人それぞれですからね。私の私的意見を事細かに語るのは私が良しとしないのです。それから、胸に秘めておきたい感想と、語りたい感想ってありますし、ね。

 ちなみに、今回読んだ作品、『夜のだれかの玩具箱』という作品と対になっています。そちらはまだ読んでいませんが、読了したらまた、ぽつぽつ語ろうかなと思います。

 ではまた。Пока!

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