原点にして頂点
早いものでもうあれから丁度2か月。
先日の8月25日をもって、MusterWerk Sud.も2年目を迎えました。
改めて刺激溢れる楽しく濃い毎日。
そんな素敵な時間を過ごせることは、偏にSud.を、MusterWerkをご愛願いただくすべての方々をはじめ、関わってくださるブランド関係者の皆様あってこそです。
MusterWerkの始まりに、特に思い入れの深い前職から続けてご提案させていただいているブランド様が、Sud.にはいくつか御座います。紆余曲折ありながらも今こうやって多くのブランドを、何年も変わらずご提案が出来ている事、良い洋服を作り続けていただいている事に感謝です。
そんなブランド様の一つ、「ENCOMING」に、
少し時期はずらせての提案となりましたが、深くご縁のある、僕がデビューから本当に愛してやまない”記念すべき別注テーラード”を、今シーズンの大変気に入ったテキスタイルで復刻別注として制作いただきました。
「ENCOMING」のデビューコレクション。
忘れもしない21年春夏。自分の中でこのブランドへとてつもない強い縁を感じたコレクションでした。
その中でもひと際存在感を放っていた品番。
そんな一世を風靡したデビューコレクションのみで展開されていた「DOUBLE BREASTED JACKET」でした。
今もきっとこれからも、この上なく長く沢山愛用すると、強く感じられる衝撃の出会いでした。
沢山羽織ってきて、沢山の気づきを感じられ、改めてこのジャケットの良さを感じていました。
着れば着るだけ、今回の1周年の節目にもう一度多くの人に届けられないかと、デザイナー加藤さんに無理を言って作成いただいた、執念の復刻。
「今回 "ヤバい生地" 、見つけちゃったんですよ」
と持ち掛けてくれたデザイナー加藤さんには、とても深く感謝しています。これはどう見たって異常な雰囲気を持ったジャケットが出来ました。
やはり作り手のセンスはとてつもない、と強く感じられる機会にもなり、改めて素敵なブランドだと再確認。
今回使用したファブリックが本当にイケてます。
ループ糸を緯糸に使用し、経糸には奥行きのある配色がなされるように、差し色になる糸を撚って作られたテキスタイルが採用されています。写真では非常に分かりづらいですが、奥に鈍く緑色がキラッと光るファンシーツイード。ウィメンズチックながら、しっかりメンズが似合うジャケットにはめ込み、他にないマッチングを生み出しています。何よりも驚愕なのが”異常に軽い”という事。チクチクもしなければ、軽くて軽快に羽織れる。まさに理想形の一着に仕上がっています。
この型との相性が抜群に良すぎました。ファンシーさとラグジュアリーさを兼ね備えた唯一無二なテキスタイル。半年経った今、何度見ても200点で感動と高揚をくれる。
尚且つこの秋冬のSud.のテーマ「ちょっとラグジュアリー」なイメージにツイードがマストで、まさにズバな別注が完成しました。
これはまさに
タイトルの通り、
「原点にして頂点」
まだまだこれからの、ENCOMINGに対して、
頂点を決めてしまうのもどうかと思いますが、
個人的に”今の段階で”しっくりくるタイトルでした。
ブランド初の受注会の機会を3月にいただき、
お店をよくご利用いただいている方々には先にご覧いただきました。
とは言え、オンシーズンにご用意がないのもおかしい。
多くの方々にENCOMINGと言うブランドの原点を知ってもらい、
多くの方々にENCOMINGとMusterだから産み出せた名作を手に取って貰い、
そこに新しいファッションが介在するような時間を生み出したい。
そんな強い思いから、数は少し多めに制作いただいております。
とは言え、想像以上の受注数だったこともあり各サイズそこまで多くはありません。これは是非お早めに。という訳で今週末ご覧ください。通販サイトは26日20時より4つの別注と同時に公開します。
東京帰り、あまりにも盛り沢山すぎますので、
店頭で是非石川と共にわいわいしてやってください。
イシカワ