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個人的2021年アルバムベストランキング 番外編




個人的2021年アルバムベストランキングとして30曲選んだのが12月上旬でした。

その後12月中にリリースされたり、皆さんのアルバムベストから発掘させていただいたりなど、ランキング選出以降に出会った2021年の作品を備忘録的にまとめてみました。順不同です。



Rosie Lowe, Duval Tymothy「Don」


UK/シエラレオネのマルチアーティストDuval Tymothyと女性SSWのRosie Loweとのコラボ。インパクトのあるジャケが気になって聴いてみたら、想像の斜め上をいく不思議サウンドに驚かされました。声を素材としてレイヤーを重ねることで生まれたコーラスは、ローファイでオーガニックな魅力に溢れ、聴けば聴くほどクセになるアルバムです。



Pino Palladino, Blake Mills「Notes With Attachments」


ベテランベーシストPino Palladinoとプロデューサー兼ギタリストBlake Millsの話題作はSam Gendel, Chris Dave, Larry Goldings等々、参加アーティストも豪華。そのサウンドはふんわり聴いているとジャズ。でもキャッチーなメロディラインはほぼ見当たらず、どれがインプロビゼーションかも判らず、リフの反復と繋ぎ合わせで成立しているような音楽。20年代にはこのようなジャズが増えてくるのかも知れません。




Amaro Freitas「Sankofa」


ブラジルのジャズ・ピアニストAmaro Freitasによるピアノ・トリオ・アルバム。ピアノは打楽器であるということを改めて認識させられるパーカッシブな旋律はアフロ・ブラジリアンの要素も感じさせます。ギターのリフのようなパターンを反復するミニマル・ミュージック的な展開も面白いし、ピアノ・トリオという従来からの編成であってもまだまだ未知の可能性を秘めているのだなと思い知らされます。




Jeff Parker「Forfolks」


ポスト・ロックバンドTortoisのメンバーでジャズ・ギタリストでもあるJeff Parkerのギター・ソロ・アルバム。音がとにかく心地良いです。自分はギターを弾かないので技術的なことはよく解らないのですが、オーバーダビング無しでギターとエフェクトペダルのみ、しかもかなりの部分が即興演奏とのこと。凄いですね。




Gretchen Parlato「Flor」


優しく囁くような深みのあるヴォーカルで数多くのアーティスト作品に参加してきたGretchen Parlatoの10年振りのスタジオ録音作品。ギターとパーカッションに加えて、ベースの代わりにチェロが入ることで室内楽風のコンパクトで洗練された雰囲気がブラジル音楽に新鮮味を与えています。彼女のエレガントなヴォーカルに癒されます。





Dan Nicholls「Mattering and Meaning」


ロンドンを拠点に活動する鍵盤奏者兼プロデューサー、Dan Nichollsのローファイなピアノが印象的な美しい作品。古風なカフェで時間を忘れて佇んでいるような錯覚に陥ります。






Juan Arabel「Trigo」


今年はClara Presta「Pájara」をきっかけにアルゼンチン新世代フォルクローレ作品を聴くようになりました。トラディショナル・フォークやカントリーにも近い雰囲気を持ちつつ、南米楽器を取りれていたり、はたまたジャズやクラシックの要素を取り入れていたり、そしてとにかく美しい。興味の尽きないジャンルです。
Juan Arabelの4作目となるこの作品もまた純朴で郷愁の念を誘うアルゼンチン新世代フォルクローレの魅力を詰め込んだ音楽です。





Porter Robinson「Nurture」


ジャケ写の雰囲気そのままの、ポジティブで爽快なエレクトロポップが心地良いPorter Robinsonの7年振りの新作。閉塞的なご時世をほんのひと時忘れさせてくれるような音楽です。水曜日のカンパネラとのコラボ曲も胸熱。





Kyoto Jazz Massive「Message From A New Dawn」


2021年も終盤の12月22日にリリースされたこちらは何と19年振りの新作というKyoto Jazz Massive の2ndアルバム。クラブジャズの中核を担ってきた彼らが20年代に放ったサウンドは疾走感溢れる彼ららしいど真ん中クラブジャズ。
いやーカッコいい。






まだまだ出会っていない音楽もありそうですが、2022年の話題作も続々と登場していますね。今年も音楽との出会いを楽しんでいきたいと思います。



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