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12/23 プログラム・ノート⑥Solstice

後半、2曲目にお届けするのは、ネイガスのSolsticeです。ネイガス同様、ホルン奏者であり作曲家、また教育者でもある、ウェイン・ルーのために2014年に書かれました。至日、という見慣れない訳を宛てましたが、通常summer、winterを前に付けて夏至、冬至の日を指す単語です(蛇足ながら、今年の冬至は、リサイタル前日の12月22日)。なお、ネイガスには、別に、春分・秋分を指すEquinoxという曲もあります。

jamesnaigus.comの作品ページには「比較的長く厳しい冬に、私はこの季節の寒くて荒涼とした雰囲気と、柔らかな美しさの二重性が魅惑的であると感じました。この作品は、これらの対照的な存在の状態を旅しますが、必ずしも調和的に解決するとは限りません。冬はまだ半分しか過ぎておらず、暗闇が不気味に広がり続けているからです」とあるように、作曲時に念頭にあったのは冬至のようです。

ゆったりした3拍子を基調に進み、温かいピアノのハーモニーに、ジョン・ウィリアムズの映画音楽における抒情的ホルン・ソロ(『オールウェイズ』など)も連想させる息の長いホルンの旋律が乗ります。時折、冬の荒涼たる厳しさらしい硬質な音も聞かれますが、それをも含めてこの季節の美を讃えているようです。

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