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清掃員には注意せよ!

企業による教育というものの重要性は本当に軽視できません。
20年の研究をあっという間におしゃかに出来るんですから。

掃除を依頼されているとはいえ、そもそも他人様の場所のところの電源を勝手に操作して良いわけが無いことは簡単にわかりそうなものです。
それが研究室や開発室ならなおさらです。
ですがそんな常識的なことも「言われていなかった!」でやってしまう人は確実にいるわけです。
結果、上記の記事では20年間の研究があっという間に無駄になりました。

もう30年ほど昔になりますが、実は私も社会人なりたてだった頃に、清掃員が勝手にコンセントを抜いて開発中のプログラムデータをパーにした現場を生で目撃したことがあります。
当時メサイヤ(日本コンピュータシステム)で働いていた頃、清掃員は夕方の時間に行われていました。
そして当時のコンピュータはセーブに凄い時間がかかるため、そうそう頻繁にセーブすることもなく、一日の勤務終わりにまとめてするなんてこともザラでした。
特にマスター直前などは間に合わせるために連日徹夜で、セーブの時間など惜しくて一番削りたかったものです。
だからこそ悲劇が起こりました。
清掃員のおばちゃんは、持ち込んだ掃除機を使うためにパソコンが繋がったOAタップのコンセントを引っこ抜いたのです。
途端に開発室の一角から、数名の悲鳴が響きました。
私は当時、マニュアルやパッケージの部材担当だったので、隣のブロックにいたのですが、あの悲鳴は今でも耳に残っています。
本当に「「「ギャーーーーッ!」」」という男たちの悲鳴がしたわけですから。
プログラマー1人とグラフィッカー4人の昨夜からの作業がまるまる無駄になった瞬間でした。
そうです、そのOAタップには5人分のパソコンが繋がっていたのです。
当の清掃員のおばちゃんは自分が何をしたのかまったく理解せずに「あらごめんね」と言っただけ。
まるでテレビのコンセントを抜いたくらいの軽さです。
勝手にコンセントを抜いたことを言っても「掃除機のためにコンセントを使う許可は得ている、私は悪くない」との姿勢を崩さなかったと聞きました。
それは「使用中のコンセントを引っこ抜いても良い」という意味でないことは普通の人にはわかると思うのですが、おばちゃんにはそうではなかったようです。

先輩に聞いたところ、その昔も掃除機をコンセントに引っ掛けて抜いてしまったという事故があったようですが、今回は事故ではなく意図的に抜いてしまったわけです。

その後、会社とビルの清掃会社の間でどんな話があったのかは新入社員の私にはわかりませんが、無知は怖いということを実感した事件でした。
また自分は常識だと思っていても、別の人にはそうでないこともあるのだと考えさせられました。

ゲーム業界に身を置いたのは、はるか昔…… ファミコンやゲームボーイのタイトルにも携わりました。 デジタルガジェット好きで、趣味で小説などを書いています。 よろしければ暇つぶしにでもご覧ください。