WEBデザイナーになるまで
~専門学校のことは下記で綴っています。
よろしければご覧ください。
▽WEBデザイナーになろうと思ったきっかけ
https://note.com/y_design2019/n/ncaa6810a2c94
専門学校
将来の夢としては決まったものの、大学か専門学校かで悩んでいた私は、色々調べた結果、2年制の専門学校に行くことに決めた。
WEBデザイン、メディアデザイン(DTP系)が専門的に勉強できる学科ということで入学したのだが、そこに入った学科の人数が圧倒的に少なかった。
私以外には3人しか入っておらず、その中でもWEBデザイナーになりたいと思っているのは私だけだった。
1年生の時はなぜかゲーム科と一緒に「ITパスポート」という国家資格の試験対策授業や、3Dモデルについての授業を受けたりした。
2年生になると担任が変わったからか、カリキュラムが変わった。
週に何度か実際にWEBデザイナーを本業としている講師の方を呼んでもらい、デッサンやHTML,CSSの知識を教えてもらう授業に切り替わった。
この時点で、4月の話だった。
「就活は大丈夫だろうか」という不安が頭をよぎる。
周りの同級生は就職については全く考えていないというか、私もあまり実感がなかった。
正直、WEBデザイナーを夢見ていたものの、あまり知識がついていない。
ぶっちゃけ、この時は専門学校で授業中真面目に勉強していればどうにかなると思っていたし、かなり甘えていたと思う。
学校からは一応、「HTML・CSS辞典」や「Photoshop入門!~これであなたもクリエイターに~云々」などの教材は用意してもらっていたので、一生懸命頭に入れようとはしてみた。しかし、これらは実践しながらでないと身に付かない。
こうしている間にも卒業までの時間は迫ってくる。
周りは全く焦っていなくとも、私はきちんとした会社に就職しなければさすがにマズいとは思っていた。
せっかく専門学校に入ったのに、私は就職できず、何も知識をつけないまま終わるのか・・・かといってどうしたら・・・?と、頭を抱える日々を送っていた。
今の私から言わせてもらうと、まずは何か作るとかしてみなさいよ、という話である。
アルバイトで起きた話
専門学生にもなると、アルバイトを始める。
この時は、友人の紹介で、ホテルで行われる企業のパーティでレセプタントをしていた。
お客さんにドリンクや料理を運んだり、それぞれのお客さんと話をすることもある。
ある日、いつも通り仕事をしてお客さんに声をかけると、ひょんなことから会話が弾み、「普段は学生なの?」と聞かれる。
「WEBデザインを勉強する専門学校に行っているが、どう就職活動をしたら良いかわからない」ということを伝えると、まさかのそのお客さんがWEB制作会社の課長さんだった。
しかも、「もし、興味があるならインターンに来てみなよ」と言ってもらえて名刺をいただいた。これはラッキー。
インターンに行くため、連絡をしてみると「別の専門学生で、同じ期間来てもらいますが良いですか?」と言われたので、迷わずはいと答えた。
でも、このインターンは私にとって地獄のような経験となった。
WEB制作会社でのインターン
インターンの期間は2週間で、内容は毎日変わる。
社員の方から課題をもらい、それぞれでこなして、その日の終わりに報告する、というものだった。
課題の内容は、コーディングの日もあれば、ワイヤーフレームをもとにデザインをすることもあった。
インターン初日、早速5人で一緒に課題に取り組んだ。
ちなみに、私以外の4人の専門学生は全員同じ学校で、私の専門学校のライバル校だった。
一番最初に出た課題は、既存のサイトを真似してコーディングしてみよう!というものだったのだが、何も分からない私は、その日終業時間を迎えるまで、ヘッダーすらできていなかった。
他の専門学生はというと、全員フッター付近まで仕上がっているではないか。。。
自分で調べたり、他の学生に聞いてみたり、社員の方に質問したり、色々してみたが、「何をどうして、次は何をすればいいのか?」が全く分からなかった。
同じだけ勉強してきたはずの他の専門学生にものすごい差をつけられている。
今まできちんとやってこなかったツケが回ってきたことを実感した。
デザインのことも、基本の考え方(使う色や置き方には意味がないといけないとか、他のサイトをたくさん見ること)はインターンで初めて教えてもらったようなもので、「もしかすると私って相当ヤバいのでは?」と、ここでやっと初めて気づく。
せっかくもらえたインターンのチャンス。
何しにここに来たのか、自分1人だけが浮いていて、場違い感が半端なかった。。
それからというもの、家でも時間が許す限り分からないところを調べ、実践しての繰り返しをした(特にコーディング)。
そうすることで、インターンが終わる頃には少しずつ分かってきていたような気がした。
あとからの情報によると、これまで家で毎日机に向かうことなんてなかった私が死に物狂いで取り組む様子を見て、家族は驚いていたらしい。
そんなこんなでインターンが終わったのだが、最終日、社員の方から私たちに「もし、インターンを終えてうちの会社を受けたいと思う場合は、ポートフォリオを用意して面接を受けてね」と言われる。
初めから結果は分かっていたけれど、ダメ元でも挑戦してみようと思った私は急いでポートフォリオの準備をし始めていた。
ポートフォリオ
ポートフォリオは、デザイナーになるためにはどの企業でも初めに見せなければいけないということは知っていたが、実際に作ったことはないのでどんな内容のものを作ろうか迷っていた。
インターンで教えてもらったことを活かして何かサイトを制作した方が良いとはいえ、具体的にどんなものを用意すればいいのだろう。
それに、今の技術では完成までにかなり時間がかかりそうだった。
下手したら就活が終わるシーズンに入ってしまうかもしれない。
本当に大丈夫だろうか?
今やろうとしていることは無駄になってしまうのではないだろうか?と8割型不安になりつつも、自分から動かないと何も始まらないと思った。
とりあえずポートフォリオの作り方から調べ、アルバイトの時に会社を紹介してくれた課長さんにも相談してみることにした。
課長さんからは「今の安田さんが分かるものを見せれば良いよ」というようなことを言ってもらったのだが、
(多分課長さんが言っていたのは「今の持っている技術が分かるものが作れるといいね」という意味だったと思う)、
この時私は何を思ったか「なるほど!今の自分…自分を表現するサイトを作るのもいいな!」と我ながら大変恥ずかしい解釈をし、自己紹介サイトのようなものを作ることにした。
(本当に黒歴史だったがデジタルタトゥーとして今もどこかに落ちているかもしれない)
しかし、ゆっくりやっている暇がない。受けたい会社も、のろのろやっているうちに採用が終わってしまうかもしれない。
そう思うといても立ってもいられず、授業がない日も夜まで学校に残って作業し、学校から借りたノートPCを家に持ち帰り、とにかく必死で作業に取り組んだ。
やれることを、もうひたすらやるしかなかった。
そうして、そこから1ヶ月くらいして出来上がったのが、人生で初めて制作したWebサイトだった。
正直あまり自信はないが、最後まで作り上げたことの達成感はとてつもなかった。
できたポートフォリオを、履歴書と一緒に送る。
数日後、連絡があった。
「結果は見送りとさせてもらうことになってしまいました。ごめんなさい。でも、安田さんにはインターンに来てもらったから、特別に理由を説明するね」とのことだった。
続けて、技術が足りないことと、ポートフォリオの内容は架空の会社のものを考えて制作する学生が多いことを教えてもらった。
そして、電話を切り終わったときには、
「ポートフォリオを作った時の苦労は無駄にしたくない」
「めげずに新しいポートフォリオを作ろう」という前向きな気持ちになれた。
受けた制作会社はとても入りたかったが、最初から結果も分かっていたし、と思うことにした。
就職活動
そうこうしているうちに、季節は夏になり、7月に差し掛かっていた。
新卒でデザイナーを募集している会社はないか毎日チェックし、学校に送られてくる求人も気にして見るようになった。
学校の授業が終わってからも、引き続きポートフォリオの制作か、学習を学校が閉まる時間まで毎日続けた。
そんな様子を見ていた先生から、ある日個別に声をかけてもらう。
「この制作会社、受けてみたら」と言われ目にしたのは、WEB制作会社のデザイナー募集、という求人だった。
今度は失敗できない、という強い気持ちからより一層ポートフォリオの制作に励み、学習も続けた。
2つ目は、架空の結婚式場をイメージしたWEBサイトを制作した。
作っている過程と、サイトのテーマを選んだ理由も見せた方がいい、との情報も目にしたので、「そんなの見るんだ…」とも思いつつ、描いたラフは全て取っておいて、ポートフォリオに込めたこだわりや理由などをまとめたレポートも作成した。
説明会も終わり、いざ面接にてポートフォリオを見せる。
面接では、デザイナーの社員の方と、デザイン事業部の部長の方と話した。
そこで聞かれたのが、「いつもどうやって作っているの?」と質問されたので例のラフやレポートをまとめて見せると、少し驚いたような顔をされたことを覚えている。
そして数日後、「採用のお知らせ」というメールが届いた。
すごい!!!!受かった!!やった!!!!という歓喜の思いでいっぱいになり、その日のことは今でも忘れられない。
頑張った期間は少しだったかもしれないけど、諦めずに取り組んでいてよかった。
ずっと夢だったデザイナーになれるかもしれない。もっと頑張りたい。。!!
と思うと同時に、インターンに行った制作会社さんにも感謝の気持ちが溢れた。
インターンに行かなかったら、WEBの知識を死に物狂いで勉強することはなかったし、就職だってきっと「あーあ、デザイナーになりたかった」と思って別の仕事をしていたと思う。
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