重賞展望【宝塚記念】

宝塚記念

◎サートゥルナーリア

〇ラッキーライラック

△クロノジェネシス

▲スティッフェリオ

阪神2200メートルの花の道に今年は久しぶりにフルゲートの18頭が顔を揃えた。

上半期を締めくくるに相応しい好メンバーが集う一戦だが枠の決まる前より当方の本命は決まっている。



本命はサートゥルナーリア、ここでは負けられない。

無敗で皐月賞制覇から挑んだダービーではスタートで後手を踏むと終始ちぐはぐな競馬になって力負けの4着、三歳で挑んだ天皇賞も逃げたアエロリットに馬体を合わせたところど根性マイラーの二枚腰の前に叩きのめされ失速、有馬記念では道中スムーズに押し上げて直線先頭の完璧な競馬を絶対女王リスグラシューが見せた圧巻のラストランの前に為すすべなく二着。

今年に入り金鯱賞をメンバーレベルもあったが余裕の勝利で照準を早くから宝塚に絞って乗り込んできた、関係者からも生涯最高のデキとの声もありここは絶対に落とせない。

名伯楽、角居師最後の宝塚記念を勝利で飾るべく秋に向けて弾みをつけるべくここは絶対的なパフォーマンスを期待したい。



対抗は蘇った二歳女王ラッキーライラック、2200メートルのエリザベス女王杯を完勝しておりこの舞台は間違いなくベストといえる、大阪杯でも並み居る牡馬を蹴散らしての戴冠。後塵を拝し続けたアーモンドアイに一矢報いるためにもここで恥ずかしい競馬はできない。



三番手にクロノジェネシス、大阪杯ではラッキーライラックに敗れたものの京都記念を強い競馬で勝ち切っており舞台に不安はない。エリザベス女王杯であっさり負けたところからロングスパートでの我慢比べになった展開での不安はあるが小回り阪神コースなら大丈夫だろう。



当初馬券はサートゥルからラッキーライラック、クロノジェネシスを相手にした3連単2点で勝負するつもりだったが1頭気になる馬を見つけた。



スティッフェリオである。



前走天皇賞であわやの大激走で二着に入選、当方はハナ差凌いだフィエールマンを天皇盾の格を守ったと書いたがテープが擦り切れるほど天皇賞のレースを見返すたびにスティッフェリオの強さが際立って感じるのだ、あの激走をフロック視され人気しないのであればここで狙わない手はない。

晩成のステゴ産駒にして天皇賞好走馬、ミッキーロケットが和田竜二の夢を乗せて悲願のG1制覇を果たした時も天皇賞は恵まれての4着だったと人気することはなかった。

どことなく今回似たような空気を感じ、印を回してみる事にした。



馬券は◎から〇△の3連単を厚く買って抑えに◎→〇△▲、保険で〇△▲→◎→〇△▲と抑えて勝負したい、夏競馬の足音がすぐそこまで迫る灼熱のグランプリ宝塚記念、いいところがまるでなかった春競馬であったが終わりよければすべてよし、高配当を手にしたいものだ。

思い出の宝塚記念



2018年 勝ち馬ミッキーロケット





和田竜二18年ぶりのG1制覇は奇しくもテイエムオペラオーで敗れた宝塚記念だった、オペラオーが背中を押してくれたとレース後に涙を流す姿に阪神競馬場は沸いた。



だが、筆者は別の意味で泣いていた。



このレースの1番人気だったサトノダイヤモンドは海外帰りから金鯱賞を3着、大阪杯は見せ場なく着外と奮わず陣営も中距離タイトルを取らせたい一心で宝塚に照準をあわせたはずだった。

後方からレースを進めると3.4コーナー半ばから一気に進出、直線を向き先頭を捉える勢いで捲りきった。

ついに復活か!

だが現実は非情だった、クラシックで一度も先着を許さなかったミッキーロケットの影も踏めず苦しそうに後退していくと仕掛けを遅らせた他のライバル達に一瞬で置いていかれた姿に、有馬記念でキタサンブラック、ゴールドアクターを死闘の末に捻じ伏せた最強世代の雄としての面影はもはやなかった。



おわってしまった。



香港からの刺客ワーザーを相手にして保険で買った枠連の当たり馬券を換金することもなく、ただウイニングランをするミッキーロケットと力なく引き上げていくサトノダイヤモンドとルメールJを仁川のスタンドから悲しく眺めていたのは今年のような蒸し暑い6月の終わりだった。





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