見出し画像

昔のデータ記録メディア―カセットテープ

 現在、PCで作成したデータはハードディスク(またはSSD)、USBメモリなどの記録メディア、クラウドサービスに保存するのが主流となっています。
 では、それらの記録メディアが登場する前、データは何に保存していたのか―。その1つは、カセットテープです。

画像1

 カセットテープは現在も録音用として販売されていますが、1980年代はデータ記録用のカセットテープ(上の写真)が販売されていました。
 また、当時のPC(PC-88シリーズ、PC-98シリーズ、MSXなど)のゲームソフトはカセットテープで販売されていたものもありました。

 データの保存・読込はデータレコーダを使用します。

画像2

 私の記憶が正しければ、一般的にカセットテープへのデータ保存はPCで保存コマンド(CSAVE)を入力し、データレコーダのSAVE(記録)ボタンとLOAD(読込)ボタンを同時に押して記録します。また、カセットテープからのデータ読込はPCで読込コマンド(CLOAD)を入力し、LOADボタンを押して読み込みます。
 データ(主にプログラムデータ)の容量が大きいほど、保存や読込に時間がかかります。また、データはカセットテープの片面当たり1個しか保存できません。

 子供の頃はMSXのPCでファミコンやアーケードから移植されたゲームで遊んだ他、MSX関連の書籍を参照し、BASIC言語でプログラミングを行っていました。
 簡易的なゲームプログラムを作成し、カセットテープに保存。保存したプログラムデータをPCに読み込んで"RUN"コマンドで実行。特に、読込開始から読込完了までの待ち時間が、「いつゲームを始められるか」という期待と不安が入り混じる状態になります。そして、読込が完了したとき、「これでゲームを開始できる」という安堵感。これも一つの醍醐味と言えます。

 データの保存にカセットテープ―当時としては画期的なメディアでした。このメディアから使い勝手を向上させたメディアが次々と登場するのを、当時の私はまだ知る由もありませんでした―。

 写真のデータ記録用カセットテープとデータレコーダは、自宅の天袋に保管してあったものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?