お別れ

父は、息を引き取った。

無くなる前夜病院から呼び出しがあり、最後の対面をした。生きているのに手は冷たかった。その時は涙が出た。

気分の沈んだ日々を過ごした。

そして色々なことが進み、父が隠していた悪い事(借金じゃないからなお察し。でも渡部でもないよ。)なども、なんで捨てていなかったのか書類で発覚したりした。

涙を返せ。やっぱり父はどこまで行っても父だった。

血のつながった、戸籍上の関係者だけど、父親役ではなかった。それでもまぁ、家族ではあったんだと思う。今までも何回もこの人が父親じゃない普通の家庭であったらどんなに違った人生だったんだろうって思っていたのが、もうそうやって考えるような新しい出来事は発生しないと思うと、やっとか、という思いがある。

何年か前のことだけど、十何年も前の事ではないので、信じ切っていたわけじゃないけど、いまさらながら裏切られた感もあり、感情が迷彩色にどよめいていて、消化しきれていない現実。

消化しないままここにその気持ちを供養することにする。

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