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おっさんは風俗嬢と食事にいきたい。【2】はじらいは金で買えない

自分はプレイが始まるまで長めに会話を楽しむようにしている。少しでも相手とコミュニケーションを取ったほうがプレイ時の一体感が感じられて精神的にも気持ちよくなれるからだ。

例えば60分コースだとすると、シャワー時も含めて25分から30分はトークを楽しんでいる。
「かわいい」とか「キレイ」などの褒め言葉は客の誰もが言うと思うので、なるべく避ける。体を褒めるのもいやらしさが前面に出るのでNG。
この日もなるべく別の角度から長所を探して褒めると、彼女は「はずかしい」を連発する。恥じらいは金で買えない。こういう素人っぽさが好きだ。

カリンちゃんとの共通点を見つけようといろいろな話題を振っていると、学生時代の部活(運動系)が一緒で、しかも彼女は地元の大会でかなり良い成績をおさめてきたらしい。それだけ打ち込めるのだから、まじめな子なんだなと思う。

会話が弾んだからか、「モテるでしょ?」と言ってくれた。
「いやいや普通だから」と返したけど、この言葉を言われると正直うれしい。
真に受けるなと言われるかもしれないが。

自分はおっさんだし、外見も背が高いだけであとはごくごく平均的だが、ほんのたまにこのワードを言ってくれる子がいる。こういう子とは仲良くなれる確率が高くて、自分の中で一つの指標となっている。

「こういう店は良く来るの?」と聞かれ、かっこつけて「半年か1年に一回くらいかな」と一番少ない頻度の期間を答えた。

プレイに入ると、カリンちゃんは完全なマグロで一切声を出さない。ただ、時々気持ちよさそうなトロンとした顔で目を閉じたりしっかりと体の反応は感じられる。途中で目を合わせるとニコッと優しい笑顔で見つめてくれる。愛嬌のある子はかわいい。特に彼女のようにキレイ系の顔立ちで、話さなければ少しキツイ印象を与えがちな涼しげな眼の子がほほ笑むと、なおさらそのギャップにやられてしまう。

プレイの後に体を洗い流してもらいつつ話していると、
「この後はどこか行くの?」と聞かれた。
「近くに中華屋があってそこに行くよ。汚い店なんだけど、めっちゃうまくてよく行くんだ」
「いいな。なんてとこ? 行ってみたい。私、家もこの辺なの」
女の子が行くようなきれいな店ではないのだけどと思いながらも店を教えた。都内に出てきたばかりで、あまりおいしい店も知らないのだろう。
「今度連れてってよ」
話の流れでカリンちゃんは言ったが、照れくささもあり、ガツガツ感を出したくないというところもあり、「機会があったらね」と軽く流した。

そうこうしていると、すぐに終わりの時間が来た。

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