4月に読んだ本
駆け込みで一冊読んで6冊です。なかなか読みたくなる本がありません。疲れてるのかな。
「悪いものが、来ませんように」は、読みやすかったが、題材が題材なので嫌悪感が。しかしその気持ち悪さを表現するのは見事。証言が間に挟まっているのが面白い。おかげでキリよく少しずつ読み進められた。
この人の本を読むといかに自分が流し読みをしているかがわかる。内容を全体で捉えてしまう人の習性を利用したトリックは本当にうまい。が今回のどんでん返しはよくわからなかった。
これを読むと子供を産み育てるのは嫌だなあもいう気持ちが芽生える。
色んな人の証言は本当に主観で的外れで、人は何も見えてなくて自分の都合の良いように物事を捉えるのだと再確認した。
イヤミスが大丈夫な人にはおすすめ。
「スマホ脳」はかなり積読していた。人間は狩りから始まったので現代に追いついていない。だからうつ病などが増えてきているという内容。各章、短くてわかりやすい文章なのでサクッと読める。うつ病やストレス、ドーパミンなどの説明と役割、脳の構造や、人の考えや行動などについての解説があり、それを踏まえてスマホやブルーライトがメンタルや脳に与える影響を説いている。そもそもの精神疾患についてなどを知るのに本書を読むのも良い。所々に森田療法に通ずる部分があった。そちらもおすすめ。
「思考の整理学」はタイトル通りの本。考えを思いついて寝かせて発酵させて組み合わせて整理して、といった一連のアイディアの種から実用できる花に咲かせるかという内容。各テーマが短いので読みやすい。事例もあるのでわかりやすい。学生の頃に読みたかった。手軽に読めるので空き時間にもおすすめ。かなり有名で古い本だが現代でも通用する内容。これは確かに読み継がれるわ。
「変身」はカフカのパロディ。パクリ。バッタもん(帯より)。相変わらずの野ばらワールド。今回は砕けた文体。ライト。ギャグ路線。
見た目が変わると周囲の対応はこんなに変わるんだなと。しかしやはり人は見た目ではなく中身。イケメンだろうがブスだろうが結局は陰で何かを言われる。容姿が変わって夢が叶っても得られるのは虚像と表面上のもの。容姿も金もダメででも夢を追ってる時が一番だった。大事なものは自分が卑下していて一番近くにあったものでした、というオチ。自惚れてはいけない。女って卑怯で恐くて自分勝手。
「本当の自分はどこにいる」は、本当の自分は何処か=自分は本当は何がしたいのか。著者のこれまでの経験から自分探しについての解説、ダメな自分を認めれば良いところも分かりやりたいことも見えてくるという内容。今回はニートがたくさん出てくる。おすすめは三章。本書の前半はクドイが後半は割と良い。前半に頑張って読んだ分優しく助言をくれている感じ。
「ロリヰタ。」は10年振りの再読。高校の図書館で見かけて何度も読んだ。初めて読んだ野ばら作品。思い出の一冊。他の作品よりもライトで性描写もないので読みやすい。たまに出てくるメール画面が斬新で良い。
口下手な君と作家の僕がお互いに伝わらないというもどかしさを感じながら歩み寄り二人の仲は深まるが世間には理解されなかった。それでも二人は会い続ける。それも愛。
ハネ。言葉にできない悲しさ。普通って何だろう。理解してくれる人が一人でもいてくれればそれを信じて生きていける。
初めて野ばら作品を読むのにおすすめ。
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