見出し画像

七色のポエジー(書きとめておきたい古今東西の詩句)

第190回 マグナ・カルタ

In primis concessimus Deo et hac presenti carta nostra confirmavimus pro nobis et heredibus nostris in perpetuum quod anglicana ecclesia libera sit, et habeat omnia jura sua integra et libertates suas illesa.
(最初に、朕は朕およびその相続人のために、永久に神に誓って、この特許状をもって確認する。イングランドの教会は自由であり、その諸権利を完全に保持し、その自由は不可侵である)
 
 英国の「大憲章(Magna Carta, 1215)」第1条冒頭の文章。プランタジネット朝のジョン王に対し、封建諸侯と都市市民の代表が認めさせた。これが人類史上、立憲主義の出発点となる。
 この直前、ジョンはフランスとの戦争のために重税と兵役を課していた。その結果、敗戦に及んだとき、諸侯と市民が蜂起し、ロンドンは反乱軍に制圧される。そして、ジョンは1215年6月15日、全63カ条からなる「大憲章」への署名を余儀なくされた。
 これによって史上初めて法による支配と議会政治の原則が認められ、イギリス憲法の嚆矢とされる。主な内容は、教会の自由、都市の自由、徴税権の制限、不当逮捕の禁止など。後の「権利の請願」、「権利の章典」と合わせてイギリス憲政を構成する重要文書である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?