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マンダロリアンとカウボーイビバップの共通点

現在絶賛配信中のマンダロリアン。まあ面白い。あまりに面白い。
スターウォーズ界の救世主とも言えるマンダロリアンで各所盛り上がっていますが、意外と身の回りのアニメ好き層がマンダロリアンに反応してない印象があり、ちょっとした寂しさも感じております。

アニメ好きの人でもマンダロリアンに興味を持ってもらうきっかけになるかもしれないと思ってこの記事を書きます。

マンダロリアンは、往年の名作「カウボーイビバップ」と似ているところがある、というか、カウボーイビバップで実現されていた良いエッセンスがマンダロリアンでも同じように現れている、ということについて解説させていただきます。

マンダロリアンを知らない方へ:


マンダロリアンというのは、2020年現在進行系で配信されている、最新のスター・ウォーズのスピンオフドラマです。
主人公はマンドーと言って、常に仮面をかぶっている戦闘民族の賞金稼ぎです。

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(マンドーざっくり模写。小脇に抱えるベビーヨーダとともに旅する、子連れ狼的なドラマです)

この主人公が、ある目的のためにスター・ウォーズ宇宙を放浪するという内藤になっています。

カウボーイビバップを知らない方へ

カウボーイビバップというのは、1998年にテレビ放映された古[いにしえ]のアニメシリーズです。主人公はスパイク・スピーゲルと言って、元マフィア組織にいたけど現在はジェット・ブラックというおじさんとタッグを組んで宇宙で賞金稼ぎをしています。

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(スパイク・スピーゲルざっくり模写。ジークンドーの使い手です)

カウボーイビバップの圧倒的供給不足

ところで私は、若い頃にカウボーイビバップをリアルタイムで見て、その素晴らしさに打ちのめされて以来ずっと頭にカウボーイビバップが引っかかっています。
しかし、カウボーイビバップは2001年に「天国の扉」という劇場版をリリースして以来、その後は一切の追加コンテンツなくここまで来てしまっています。
私の心は常に乾いているのです。

本題:マンダロリアンとカウボーイビバップの共通点


共通点1:大目的がうっすら背景にありつつも、基本的には1話完結というスタイル
2作品とも、基本1話完結な感じでストーリーが進んでいきます。
主人公が抱えている大目的は最終話に向けて徐々に進んでいきますが、それとは別の大きめのイベントが毎話あるので、見てて飽きません。

共通点2:主人公が賞金稼ぎ
カウボーイビバップの主人公スパイクが賞金稼ぎなのは前述しましたが、なんとマンダロリアンの主人公マンドーも賞金稼ぎなのです。
といっても、マンドーの賞金稼ぎ的活躍はあんまりないですが。

共通点3:主人公が乗っている船がボロボロだけどかっこいい
カウボーイビバップでは、ビバップ号という漁船を改造したボロボロの宇宙船にみんなで乗っています。
一方のマンダロリアンでは、レイザークレスト号というこれまたボロボロの宇宙船で旅をしています。


どっちもボロボロですが、個性的で非常にかっこいいです。プラモデルが欲しい!

共通点4:等身大で、生活する人々のバラエティが豊かで魅力的なSF宇宙観、そこでマイペースに生きるキャラクター1人1人にフォーカスが当たっていく、世界観への没入感の高いドラマ構成

4つ目の共通点、これが一番言いたいのですが、
マンダロリアンに出てくるキャラクターで私が特に好きなのが「ペリ・モットー」というキャラクターです。この人は惑星タトゥイーンで機会の修理屋を営んでいる女性なのですが、いつも汚れたツナギを来て、手下のドロイドたちに口やかましく指示したり機械をいじったりしている人です。

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(ペリ・モットーざっくり模写。語気は荒めだけど気さくな人です)

この人の生活は、そんなに順風満帆には見えないというか、タトゥイーンという土地自体が砂漠の星で結構ハードで、かついつも機械の油にまみれながら仕事している、あんまり楽ではなさそうな生活をしているように見えます。
しかし、全然深刻そうに見えない、というかむしろマイペースに人生を楽しんでいる感じがありありと伝わってきます。
主人公マンドーと酒場であった時に、アリみたいな宇宙人相手にポーカーか何かでふっかけていた様子などはしびれるものがありました。
こういうキャラクターを丁寧に描いているからこそ、スターウォーズの独特で魅力的な世界観への没入感が高まるのです。

カウボーイビバップ好きのみなさんならおわかり頂けるのではないでしょうか?

カウボーイビバップもまた、独特な世界観を有しています。
位相差空間ゲートというワープシステムが普及した世界の話ですが、その位相差空間ゲートの事故により地球はボロボロになり地下にしか住めなくなっています。
人々は太陽系の別の惑星にメインの生活圏を移していますが、星によって貧富やカルチャーに色々差が現れている、そんな設定なのですが、そこに住んでいる人たちの描写にリアリティがあり、親近感がとても湧くところが私がカウボーイビバップを好きな重要ポイントでした。

カウボーイビバップのモブキャラで一番好きなのは、アントニオ、カルロス、ジョビンの3人のおじいさんコンビです。

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(アントニオ&カルロス&ジョビンざっくり模写。いつも場末のカフェみたいなところでビール片手にトランプしてるイメージ)

名前からしてあざといし、わりと都合良くストーリーの茶々入れ役みたいに頻繁に登場するので、そんなところもあざといなぁと思うのですが
彼らが非常に良いと思うのは、やはりろくな生活はできてなさそう(服はボロボロ・絶対定職についてない・家も多分ない)に見えるにも関わらず、全然深刻さもなくむしろ生活を楽しんでいそうに描写されているところです。
なおかつ、彼らはおじいさんなのでいつも同じような昔話をしているのですが、内容的に「昔ワシらでゲートを掘った(?)よなぁ」的な、前述した位相差空間ゲートが当たり前にある世界のイメージを強化するようなぼやきをするのです。

このようにして、マンダロリアン、カウボーイビバップに共通の魅力として、「魅力的で描写が丁寧なサブ/モブキャラが豊富にいることで、独特な世界観に深く没入できる」というところがあるんです。

というわけで、カウボーイビバップ好きの皆さん、乾いた心を癒やすために今はマンダロリアンを見ることを強くオススメします!
特に2020年12月上旬の現在、マンダロリアンシーズン2を絶賛配信中で、今ならこの祭に間に合います!

そしてマンダロリアンで心を暖めたら、来年はカウボーイビバップ実写版が待ってます!
カウボーイビバップ実写版もマンダロリアンみたいなノリをぜひお願いしたい!制作陣に届け!

以上

好きなことや思いついたことを気軽に書く用のブログです