声をかける
承認欲求
選手は機械ではない。
前に書かせてもらった内容だが、選手達にも感情があり、その感情を承認する力も求められる。
例えばルーズボールのケース。
その選手が精一杯追いかけたボールが、アウトオブバウンズになった。
結果としてボールは取れなかったのに対して
ボール取れよ。
というのか
そこまでよく追った。惜しかったな。
と言うのかで違う事。
頑張った過程を、認める事も大切なのだ。
まして心が育っていない子供達には、認めてあげる事と許す事。
この2つがいかに大切か。
僕が考える小学生で、心が育つ瞬間がある。
親御さんの見ている前で褒められた時だ。
今ではコロナの影響で無観客となる事の多いバスケットボールだが、親御さんに自分のプレーを見せ、尚且つコーチがそのプレーを褒める。
これが選手を認めてあげる事であり、選手の自信に繋がる事と思う。
特に兄弟が多かったり、親御さんが忙しくあまり構ってあげられない子供には効果的だ。
あえてその選手を親御さんの前でプレーさせ、些細な事でも褒める。
この事は色んな面で活用できる。
よく日本のコーチは
よく出来たな!でもまだまだだけどな(笑)
という指導者との会話を、聞いた事があるだろう。
なぜ素直に
よく出来たな!素晴らしい!
そのくらい言えないのかな?
と僕は思う。
良い事は全力で褒め、悪い事は全力で叱る。
我らが中村和雄さんの指導法を、僕は実践していた。
今は叱る事が減った。
僕のスクールは試合がない。
試合が無いため、上手くなりたくてうちに入る子がほとんどだ。
その中でできない事を理由に、怒鳴り散らしていたら趣旨が変わってしまうからだ。
その中で練習をしない子や、やりたくないオーラの子には、他の子の迷惑になるので容赦ないが、ほとんどそんなことはない。
苦悩
ミニバス指導時に悩んだ事がある。
練習がピリッとしないのだ。
それは現場に来る回数が減り始めた頃だった。
キツい練習をすれば、次の練習からこなくなる。
その選手は僕が来れない曜日には来るが、僕がくる曜日にはこない。
その選手と毎回練習にくる選手、どちらを試合に出したいかと言えば確実に後者だ。
人は環境動物。
比べたくはないが、そのキツい練習も勝っている代ではその2~3倍は平気でやっていたものだ。
だがあまり言いたくはないが、時代なのではと思う。
そもそも前回も書いたが、バスケットボールを教えてもらいたいと思っていないのだ。
口では
県大会に行きたい。
高校は福岡第一か開志国際に行きたい。
などと言うが、果たしてそれ相応の努力をしているのか?
現実を見ないといけない時もある。
コーチとして夢を笑っている訳で無いことは分かっていただきたい。
僕が言いたいのは今日明日頑張ったくらいで、上手くなるわけはないという事だ。
有名なことわざがある。
ローマは一日にして成らず。
積み重ねができる選手が最終的には勝つのだ。
あのコービー・ブライアントだって朝4時から練習していたし、ザイオン・ウィリアムソンだってそうだ。
身体能力は生まれ持ったものかもしれないが、バスケットボールのスキルや判断力は積み重ねの賜物でしかない。
18時からの練習に、保護者の方が気を利かせてくれて17時半には体育館を開けてくれていた。
僕は彼らとバスケットボールしたくて堪らなかった為、17時半には体育館にいた。
すると見えてくるものがたくさんあった。
靴紐を縛るなり即座にシュートを打つ子
相手を見つけ1on1する子
僕からなるべく遠くで練習しようとする子
そもそもステージでゲームの話ばかりしている子
様々だがこういう準備段階で、差がついていくのかなと思った。
うちの名物ハンドリングランというメニューがある。
上級生になっても、そのメニューがあるから練習に行きたくないと思わせる程強烈なメニューだ。
全学年そのメニューは行う訳だが、みんな僕がいる目の前はダッシュし、あとはサボる。
人間心理。
当たり前だ。
それをしない選手はもちろん伸びる。
それすらしない選手はユニフォームすらもらえない。
明らかだ。
人が見ていない所で努力できる選手が、いかに少ないか。
そして、そこで頑張れる選手は試合でも頑張れた。
当たり前の事なのが、以外と見落としがちである。
選手が頑張っている事を
もっとできる!
と言うのもコーチの仕事
素晴らしい!よく頑張ったね!
と言うのもコーチの仕事
いかにコーチの発言が選手に影響するのか。
家庭で言えば親御さんの発言が子供に影響するのか。
僕達大人が発した言葉で、子供達の未来が変わってしまうかもしれない、、
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