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女性の性依存症について

こんにちは。性依存症当事者のShiroです。
(この記事は有料記事ですが、ほとんどは無料で読めるように設定してあります。)

私はIITAPの提供している無料の性依存症スクリーニングテストを翻訳して公開しているのですが、その中でとても意外な事実を発見しました。

それは、「テストを受けているのは女性のほうが多い」ということです。

これには私のTwitterやnoteでの発信力が女性のほうが関心が向きやすいことも関係しているのかもしれませんが、私としては別な視点からも分析してみたいと思います。

女性の性の悩みを、相談できる場所がない

『SEX ADDICTION 101 A BASIC GUIDE TO HEALING FROM SEX, PORN, AND LOVE ADDICTION, Robert Weiss, MSW』によると、女性がセラピー(カウンセリングなどの心理療法)に訪れる場合、性依存症単体で相談に来ることはほとんどないそうです。まずアルコール依存や薬物依存、摂食障害などの問題でセラピーを開始し、その中で性的な問題が発覚するのがほとんどだそうです。

性依存症単体で治療につながることがないのはなぜか?

理由は「性的な話をオープンにするべきではない」という社会による恥の植え付けが大きいのではないかと考えられます。さらに言えば、「女の子なのに性的な問題を抱えているなんてはしたない」といった、女性に対する偏見の考えも上から覆いかぶさって、「女性が性的な問題を抱えていても、誰にも打ち明けることができない」という状態を作ってしまっているように感じます。

私自身の話になりますが、私はまず、自治体による匿名の精神保健相談で、自身の性的逸脱行動に関することと、性依存症ではないかという疑いを持っていることを相談しました。返ってきた返答は、「性依存症ではなく、ADHDによる衝動的な性的逸脱行動ではないか」ということでした。

確かに、そうなのかもしれない。
けれど、この相談で私が得たものは、「特性による行動だから仕方ないのではないか?」というような、もやもや感だけでした。

女性の性的な問題を、安心して話せる場所を。

性依存症に向き合い始めて、私がオンラインミーティングなどよりも先に立ち上げたのが、「女性性依存症当事者専用のLINEオープンチャット」でした。

これは、私自身が「性に対する悩みを持つ仲間とつながりたい」という思いがあったことと、「匿名で利用できるので、性の問題を抱えていることを吐き出すことで、当事者の心が少しでも楽になってほしい」という思いを、とりあえず形にしてみたものです。

正直なところ、オンラインミーティングをしたり、定期的に交流をしたり、もっとうまく運営できるといいのにな・・・と思ってはいるものの、私一人の力では限界があって、もやもやしているのが現状です。ですが、参加していただいている皆さんは自由に性的な悩みを話したりして、利用してくださっています。

性的な問題に向き合える専門家とつながるためには

女性の性依存症当事者にとっての一番の課題は、「性依存症から回復するためにはどうやって専門家に繋がればいいのか?」という点に尽きると思います。自助グループに通うことも一つの方法ですが、カウンセリングや依存症を専門としている病院につながることも重要です。

どちらにしても、女性の性依存症というのは珍しいものでもなんでもなく、きちんと治療することで回復に向かうことができて、性に翻弄される生き方から脱却できるのです。

一人で悩まずに、一緒に悩みましょう。私も同じ仲間です。

性依存症の当事者による自助グループに問い合わせてみるのもひとつの方法です。

Sexaholic Anonymous Japan (SA)
http://www.sa-japan.org/index.html

Sexual Compulsive Anonymous Japan (SCA)
https://www.sca-japan.org/

どうしても勇気が出ない、宗教みたいで怖い、という声もよく耳にします。
そんな方は、まずは苦しい気持ちを吐き出してみませんか?

性依存症から回復したい、どうしても話を聞いてほしい。
そんな方は、メールをください。

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