メンヘラが好きってなに?
ぼくの名前にも付いている"メンヘラ"という言葉。
現代では精神的に不安定な人、自傷行為をする人といった意味合いの他に、重い女とか狂愛といったものも含まれて来ていると感じます。元々の語源はメンタルヘルスという言葉で心の健康に悩む人を指す言葉でした。つまり精神的な病気ということです。
ぼくは今でこそ面白おかしくふざけたり笑ったりできるようになって、時々「ファッションメンヘラですか?」と聞かれたりするわけですが元々は双極性障害Ⅱ型という心の病気でした。ファッションメンヘラだったらどれだけよかったことか。
昔からぼくは適応障害になったりするくらいメンタルが弱い人間だったので、夜の世界で戦えるような器ではありませんでした。なので歌舞伎町に足を踏み入れて2年目の半ばに双極性障害と診断されました。本当はもっと前から動けないくらい落ち込む日があったり、衝動的な自傷をしてしまうことがあったので今考えればその時からだったのだと思いますが、歌舞伎町という街はそんな女の子ばかりでそれが普通だと思っていました。
双極性障害という病気は調子が良くて元気すぎるくらいな躁状態と、睡眠が上手くできなかったり動けなかったりする鬱状態が1:3くらいの割合で繰り返します。例えば1週間くらい躁状態だったら、次の3週間くらいは鬱状態なわけです。(ここら辺の医学的な説明はググってもらった方が確実です)
ぼくの場合は躁状態は通常とさほど変わりなく、よく聞くとんでもない高い買い物をしてしまうとか、詰め詰めのスケジュールを組んでしまうとかそういった失敗は本当にわずかでした。逆に鬱状態が重く、特に躁から鬱になった辺りを乗り越えることがしんどかったです。
気付いたら丸1日寝てしまったとか、周りの生活音がすごくうるさく感じて発狂しそうになったり、大好きなバンドの曲すら騒音だと思えてくるとか。1番つらかったのは、何のために生きているのか分からなくて誰からも必要とされてないなら生きてる意味ないじゃんって突発的に死にたくなって自傷行為に走ってしまうことでした。
丸1日寝てしまう日は約束があっても起きられなくて連絡もせずブッチしてしまう。ぼくを心配して泊まりに来てくれてる友達がいても衝動が抑えられなくて手首を切ってしまう。死にたいというより死ななければってマインドになってきて酒で薬をODしてしまう。ぼくは自分だけじゃなく周りまで傷つけてしまう最低な人でした。
時々メンヘラが好きという人に出会います。
"相手のことが好きすぎて病んじゃうなんて可愛い"ってくらいにライトに捉えているのだと思います。
残念ながらぼくはそういった類のメンヘラではありません。上に書いたようなメンヘラです。期待に添えなくてごめんなさいっていつも思います。
逆にメンヘラなんか大嫌いだという人もいます。
まあそれが当たり前の反応なのだと思います。
精神的な病気には完治はありません。寛解といって2ヶ月症状が出ていなければ、とりあえずは良くなったと見なされる基準はあります。ぼくは時間をかけて治療したり環境を変えたり、色々な人に支えられながらやっとの思いでその寛解状態まで辿り着きました。それでも今でも不安定な時期があって自傷もしてしまいます。再発したのかと不安になる日もあります。
時々、助けてって言いたいしんどい日もあるけどぼくは頼ることがすごく苦手です。連絡も返せないのにInstagramのストーリーは動かしてる、そんな日があります。それなのに声をかけ続けてくれる素敵な人たちがぼくの周りにいます。それはメンヘラ好きって言ってくる人じゃなくて、ぼくのことを本名ちゃんとして見てくれる大切な人たちです。つまりはメンヘラだからどうこうではなくて、ぼくという人間を好いてくれているのだと勝手ながらに解釈しています。だからぼくはこれからも迷惑ばかりかけてしまうかも知れないけど、自称メンヘラ好きではなくて、そういう人たちの近くで生きていきたいです。
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