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人ごみは何もきかず私を包んで

高校時代の同級生との大失恋のあと
その失恋を盛大に引きずって
心があちこちさまよっていたわたし。

失恋から10数年経ったある日
彼の直筆で同窓会の知らせが届き
同窓会で彼を見かけ、
突然、夢から醒めた。

実際には
その日は彼とは一言も話していない。
見かけただけ。

見かけただけで
一瞬にして醒めたけど、
それでもわたしは彼と一言交わそうと努力した。

それなのに彼は
わたしが近づくと、常にほかの誰かに話しかけ
結局、話すことができないまま帰ろうとしたら
私たちのことを知る同級生から
「公平がmicheと話したがってたよ~」
と伝えてくれた。
そうは見えなかったけどな。

というわけで
そのまま二次会に引きずられ参加したものの
やはりわたしが彼のいるテーブルに行くと
席を立つ彼。

なーんだ、やっぱり話したくないんじゃん。
と、ますますわたしの心は冷めたのでした。


弱い心には嘘も忍び込むわ
忘れるため身をゆだねた ゆきずりのひとたち
元気そうでよかったと あなたはわらったけど
云えなかった ああ本当は ずっと淋しかった

失恋後に相手に逢った時、あなたはどうしますか?
(ノートや手帳の端で構いません
ひとこと書き留めておきましょう)


帰愁
作詞:松任谷由実
作曲:松任谷由実

『OLIVE』 1979/7/20

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