見出し画像

人々がみんなあなたを忘れても

高校時代、
ハンドボール部のマネージャーをしていた。

わたしが通っていた高校のハンド部は強くて有名で
毎年のようにインターハイに出場していた。
スローガンは『常勝』。

県内の大会では
ライバル校はあって苦しい展開になることはあっても
負けるのを見たことがなく
社会人チームと練習試合をしていた。

わたしが1年のとき
インターハイは富山、氷見で開催された。

海に近い民宿に泊まり
海の幸が豊かなご飯をいただき
今思えば、青春を絵に描いたような数日間だった。

肝心の試合は
よく覚えていないけど
一回戦敗退とか、せいぜい二回戦までくらいしか
勝ち進まなかったと思う。

同じ高校生とは思えないほど
プレイに差があるのが
素人のわたしにもわかって
これが全国なんだ…と痛感した。

これで、3年生の夏は終わる。
そして頭の中でこの曲が流れた。

何をゴールに決めて
何を犠牲にしたの 誰も知らず
歓声よりも長く
興奮よりも速く 走ろうとしていた あなたを
少しでもわかりたいから
人々がみんな立ち去っても私 ここにいるわ

ノーサイド

朝練も、
放課後ボールが見えなくなるまで練習した日々も
全部、これでおしまいなんだ。

今でもこの曲を聴くと
あの暑かった夏を思い出す。


ノーサイド
作詞:松任谷由実
作曲:松任谷由実
『NO SIDE』 1984/12/1



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?