看取り猫レスキュー最終話
おしめと一緒にレスキューした
3匹の「看取り猫」の1匹が
センター名「みとり」
捕獲した時点で、すでにもう…
センター名の「みとり」が
捕獲時の状況を表していた。
老齢の腎不全末期…
避妊手術済みの目印、
耳カットされていたから、
誰かがTNRしてくれたのでしょう…
看取りレスキューの3匹の中で
比較的状態が良かった「みとり」。
奇跡を信じ「みとり」→「トリー」に改名。
長い時間、外猫として生きたトリー。
人間への不信感は、
表情にも表れていたが…
トリーと同じく、苦難を乗り越え「今」がある
「療養の家」の犬猫と過ごしていくうちに
トリーの心は穏やかになっていったが…
トリーの体は、限界に達してしまった。
「頑張って!」
なんて言えなかった。
もうじゅうぶん頑張ってきたのだから、
これ以上頑張らなくて良い!
早く苦しみから解放させてあげたい…
早く楽になって欲しい…
早く、早く、最期の時が来て欲しい!
どうか、どうか…
苦しみのない最期でありますように…
4月4日 15:45
皆に見守れながら
トリーは永遠の眠りについた…
やっと、苦しみから解放された。
レスキュー7日目のことだった。
私たちに後悔はなかった。
7日間、トリーを尊重しながら
向き合ってきたから!
…そのはずなのに、
なぜ、こんなにも悔しいのだろう…
なぜ、後悔の言葉しか出ないのだろう…
生まれ変わりが本当にあるならば
心からあなたを愛でてくれる人間と
出逢える人生でありますように…
おしめとトリー、一緒にレスキューした
もう1匹が「テンピュール」。
衰弱して視力を失い、
フラフラ道路を横断したところを
原付バイクにはねられてしまい、
口から出血して動かなくなったと
愛護センターに緊急連絡があった。
テンピュールは、飼主不明の負傷猫として
愛護センターに収容となったが、
あのとき、原付バイクにひかれなければ
誰にも気付かれないまま衰弱死しただろう…。
「不幸中の幸い」なんて言葉は
あまりにも軽率すぎるけど、
あのときの事故が確実に、
生死を分けたターニングポイントとなった。
原付バイクは、さほどスピードが
出てなかったのでしょう…
口内を切っただけで、体に異状なかったが、
栄養状態が悪くガリガリにやせ細り、
目もほぼ見えていなかった。
心のケアと並行しながら、
スタッフ、ボランティアさん総出で
目の治療と食事のメニューを
少しずつ変更させていった結果、
レスキューして50日目…
艶々毛&ふっくらとした体型に!
右目に若干白濁は残ってるけど、
両目の視力を取り戻したテンピュール!
テンピュールは、人間と関わることなく
お外で生きてきた仔。
拘束されることへの恐怖心…
トラウマからパニック状態になるけど、
何もなければノビノビと穏やかに
過ごせてるテンピュール。
看取り目的でレスキューした仔が
こんなにも元気になってくれるなんて…
次は「譲渡」に向けて動き出そう!
もっと生きたかったであろう
おしめとトリーの分も生き抜いて欲しい…
テンピュール、ありがとう!
生きててくれて…本当にありがとう!
おしめとトリーの分も、
幸せを掴んで欲しい…絶対掴もう!