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梅田のトリキで会いましょう

 裁縫が好きだった友人に久々に連絡を取ったら『もうミシン捨てちゃったんだよね』と、気まずそうに言われて、会わなかった時間が急に質量を得て襲ってきた。一言で片付けられた言葉の裏でどんな時間を過ごしてたんだろう。
 目立った共通点はなかったけど、何となく合うなと多分お互い思ってた。砂糖菓子の弾丸は暖炉に溶けて、『i miss you』は海の藻屑になったらしい。

 それはそうと10月。
 出口で振り向いて『あ、これかあ』と思った。始まりはいつだってこんな感じだったなと、雨降る中でちょうどよく収まった。舐めてかかっていたから面くらってしまい、久しぶりに動揺してしまった。
 レーズンパンに代わることが起きた。雪が降る中、わざわざ北18条まで歩いたんだよ。ふざけんなよって話。

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