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旅だったムサビを卒業し、再び旅立ちたい

自分の人生には本番と旅があるといつも思っていた。
大学を卒業し、そのまま仕事へ飛び込むことは4年前の自分にとっての本番だ。そして、日本へくることはひと息入れた旅だ。
しかし、ムサビ大学院での2年間を通し、人生には本番なんかない、様々な「旅」で組み合わせたものだと、想いが変わった。

なぜムサビに入学したか?

 23歳だった2019年4月に、武蔵野美術大学造形構想研究科 クリエイティブリーダーシップコースへ入学したが、ひとりで日本へ来たのはその2年前だった。

「自由」を探しに日本へ旅立た。
 大学4年間では、広告学を専攻として広告に関する全般的に学び、広告会社で半年ぐらいインターンした。その時に私は思った、このまま就職していいのか?5年後の生活をイメージできるのが本当にいいことなのか?私として生きている意味はなんなんだろうと。大学卒業、そして自然に社会進出、、なんとも言えない「枠」に囲まれている感じが強かった。他も色んな事情で、縛られていると思っていた。

 だから、広告学の枠、人生の枠に縛られないという「自由」を探しに日本へ来た。ひとりで全く新しい環境へ、友達も進学も日常生活も、、すべてのことをゼロから始める。その弱2年間では、楽しんで過ごしながらも、ストレスや段々弱くなっている期待なども実存在している。自由はないと気づき、彷徨っていた自分の前に現れたのが武蔵野美術大学CLコースだった。

ムサビは運命だと思った。
 ムサビのHPページで情報を見たタイミング、やりたいこと(研究テーマ)を思いついたタイミングと美大に入りたいという高校時代からの夢、すべてのタイミングと条件が合わせていた。まさに、天の時、地の利、人の和。1年前に他の学校へ進学しようと思ったが結局しなかったこともムサビへ入るためのように運命で定まっていたとしか感じられず、入るしかないと思って入学した。
 ちなみに、面接の時に志望理由が聞かされて「運命を感じました」と答え、長谷川先生をウケたことは今でも覚えている。適当な答えだと聞こえたかもしれないが、真剣に運命を感じたというよりいいまとめ方がないと思っている。

ムサビで何を学んだか?

 ムサビに入った2年も、日本での4年は私にとってすごく大事な経験だ。最終的に国へ戻るから旅だというイメージが強かったが、この旅の中から得るものは継続的だから、旅と本番の境界線も曖昧になっている。
 CL研究科では、私にとって学んだというより得られたものが2つある。自分のやりたいことをできることにする方法と「自分にとっての自由」が大事だということだ。

 自分のやりたいことをできることにするには、方法や技術というより、心と考え方が大事だと思う。自分の分野ではないからできないとかそういう考え方をまずやめないといけない。確かに難しいことだが、目的に至るまでの道は1本だけではない、自分に止まれないことがファーストだ。
 このように、常に自分にはまだ可能性があると信じ、自分の可能性を期待する心、そして探究し続ける勇気を持つことは、この2年間で悟った「自分にとっての自由」だ。自分にとっての自由を保つことができれば、縛られている感じが弱くなって、これから生活の意味とモチベーションも向上できると気がする。

デザインの力は動物保護のために何ができる?

 私にはやりたいことがいつもある。しかし、その中にできることは少ない。ムサビで、如何に自分のやりたいことをできることにすると考えて、チャレンジしていた。
 自分はずっと動物へ関心があるが、動物と直接関わる接点がなかなか無かった。動物保護活動に参加したいとは思ったが、簡単には情報を手に入れない。そこで、問題意識として動物保護課題とその活動をより一般的なものにして、今より普及できればという思いのもとに、自分の力とデザインの力で動物のためにできることを探したいと思ってムサビで修士研究をした。

まとめ

・私にとって留学が主要目的というより、自己探しにきたと言った方が確実だろう。その自己探しが実現できたところがムサビ。

・「本番」に戻っても、「自分にとっての自由」を忘れずに進みたい。

・デザインの力で動物のためにできることを続いて探究、実験していきたいと思っている。仲間も増やして、様々な可能性を増やしながらチャレンジしていきたい。

日本での旅を卒業するが、再び旅立ちたいと思う。旅で出会った皆さん、ありがとうございました。またどこかの旅で会うかもしれないと期待する。

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