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3月5日 人生の伴侶

私はカフェが好きだった。

好きだった、と過去形にしたのは子どもが生まれてからカフェなんぞオシャレな場所から足が遠のいて、前ほど「行きたい」と思わなくなったから。「出来れば行きたい」から「行けたらいいな・・・」に降格し、今は「別に行かなくてもいいかな」になった。

久しぶりにカフェに行った。前回このカフェに来たのは確か子がお腹の中で3ヶ月になった頃くらいだっただろうか。「カフェインはお腹の子に良くない」なんてネットの記事で見て「チャイならいい・・・かな?」と恐る恐るチャイを飲んだ記憶がある。あれからもう1年以上経つんだなぁ。

今日はカフェにPCを持ち込んでせっせと資料を作っていたのだけど、帰って来てから「せっかくカフェに行ったのならゆっくり本でも読めば良かったな」とちょっと後悔した。子どもが周りをうろちょろせずゆっくり1人で過ごす時間なんてそうそうないのに、もったいないことをした。これからはカフェにPCを持ち込むことはないと思う。

妊娠する前はもっぱらカフェは作業をする場所であって、ゆっくり読書をすることは無かった。忙しくなる前はカフェは手帳をまとめたり手帳を見てこれまでを振り返ったりする場所であって、PCを持ち込むことも無かった。もっともっと前はカフェは勉強をする場所であって、手帳なんてパーソナルなものを机にででーんと広げるとも思わなかった。

そう思うと人生のそれぞれのターンでカフェの使い方が違っていて、カフェと一緒に成長しているんだな、とカフェが人生の伴侶みたいに思えてきたわけだ。

これからわたしとカフェはどんなお付き合いをしていくんだろう。週刊誌を広げたり新聞を広げたりする時が来るのだろうか。その時わたしは何歳くらいでどこに住んでいるんだろう。

どんな付き合い方をしているのかなんて通り過ぎてからじゃないと気付かないことも多いだろうけど、とりあえず今のわたしにとってのカフェはゆっくりと時間を味わうための場所になっている。

うちの金魚に美味しいエサを食べさせたいと思います。