見出し画像

前提条件を賢く利用する発想法「創具」+7

画像1

例えば上の9つの黒点を3本以下の直線、それも一筆書きで結ぶようにしてくださいと言われたとき、ほとんどの人はこの難問を解けないでしょう。

なぜ解けないのでしょうか。

前提を疑わない習慣の危険性

9つの黒点の問題が解けないのは、前提を疑っていないからです。実際、黒丸が囲まれている枠をはみ出してはいけないとは言われていませんし、黒丸のどこを貫く必要があるかも指定されていないのです。つまり前提条件が2点しかない状態と言えます。

にもかかわらず、ぼくたちは枠の中を黒点が出てはいけないと考えますし、動かしてもいけないと思いがちになるのです。もちろんこの問題はひっかけ問題なので解けなくて仕方ないのですが、現実世界でも似たような問題は多くあるでしょう。

この問題を素直に解こうと考えた人は、前提を疑う習慣が欠けているのです。もし前提について考え、明確にしておけばばこの問題はかんたんに解けます。

画像2

これが1つの正解になります。

前提をひっくり返す発想法

前提をひっくり返すことでかんたんに問題が解決できるケースは多々あるでしょう。つまりぼくたちは自分で前提を固めてしまい、視野を狭めてしまっているのです。

そこで今回は前提そのものをひっくり返しやすくする発想法をご紹介します。その名も「前提逆転発想法」。

やり方はかんたんです。

1.自分の課題を言葉で表現する
2.前提となる事実や条件を洗い出す
3.書き出した前提が正しいか疑う
4.前提を逆転させ、前提条件を反対にしてみる
5.気づいた点や視点を洗い出す
6.課題クリアに役立つ逆説を見つける

最初の図の例で言えば、黒点を点線でつなぐことが課題で、前提の事実や条件は3本以内でかつ一筆書きで書くことだけ。この前提は正しい。しかしそれ以外はとくに指定されていない。であれば枠を動かすことも黒点をズラすことも可能なのではないか。

このようなステップで考えることができるのです。

この前提逆転発想法は、日頃から思い込みを多く持っている人には効果てきめんなフレームです。何事にも絶対がない事実に気づけますし、自分で前提を確かめて行動することの重要性にも気付けるはずです。

ぜひ日常生活の中で、この発想法を試してみてください。


読んでいただきありがとうございます。これからも読んでもらえるとうれしいです。