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#53 歴史×食 織田信長の茶会献立

京都の日蓮宗本山 妙覺寺に行ってきました。
このお寺の十九世日饒(にちじょう)上人は美濃領主の斎藤道三の息子です。織田信長の妻 濃姫が斎藤道三の娘であった関係から、信長はこの寺を京都に来るときによく宿泊していました。残念ながら、当時の寺は移転したり、焼失したりと現存していません。

天正元年(1573年)11月23日に信長はこの寺で大茶会を開きました。そのときの記録が残っていて、その献立を再現した写真と、模型が展示されるということで、見てきました。

茶会の記録
雉焼き、蛸、鯛青膾、茎汁、飯

 

うど、鮓(ふなずし)、にし壺煎り(にし貝)、鮭焼物、鱈汁、冷汁
蒲鉾、生貝(あわび)、鯉刺身、うけいり汁(つみれ汁)、雁汁
白鳥汁、鶉(うずら)焼鳥
美濃柿、小串椎茸、花すり、むき栗、金柑、ザクロ、きんとん、結び昆布、煎り榧(かや)

雉、雁、白鳥、鶉といろんな鳥が使われています。魚介類では、川魚の鯉や鮒のほかに、蛸、鯛、鮭、にし貝、あわびが使われており、遠く伊勢や丹後の方から取り寄せていたことが伺えます。

記録には器についても記載されており、赤碗(漆器)、金箔の土器(だみて)、白木の八寸が使われていました。

この展示見本の取組は、2011~2012年に行われたこのプロジェクトがきっかけのようです。さすがに白鳥汁は再現されていないですね。

今でも提供されているホテルもあるようです。いつか行ってみたい。


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