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ライブバンドの、ライブハウスでの、新しいツアーの話 〜ネタバレ無し!sumikaツアー2021 仙台公演を観て〜

最後にこのnoteを更新したのは、2021年10月の藤井風のライブの時だった。あの時は、どうその瞬間を鮮明に刻みたくて、必死にブログを書いていたような記憶がある。

普段だったら、じっくりと時間をかけて、これでいいかなと思えるくらいにまで熟考して、noteを仕上げようとしている。しかし、この2ヶ月はそうすることが叶わなかった。私の怠慢だ、悔しい。

だから、今日のライブのことを今すぐにでも書き記そうと思った。さもなくば、きっと記憶は薄れる。

いや、このバンドのライブはいつだって記憶に鮮明に残り続けてはいるんだけど、今日のライブに関しては今まで以上に鮮明に、斬新に、そして確かに抉られるくらいの感度でその瞬間が頭に焼き付いている。

だから、書く。今のうちに。

そんな気持ちで参ります。

今宵、2022年のライブ初めの話をする。

sumika、1年かけたツアーの第二幕


川崎出身のロックバンド・sumika。
近年ではCMソングやドラマ主題歌に楽曲が起用され、その人気は確固たるものとなっている。

そんな彼らは、昨年5月から1年かけて全国ツアーを開催すると表明している。2021年5月の愛媛公演から「sumika Live Tour 2021『花鳥風月』」と題したツアーを展開し、11月にさいたまスーパーアリーナでファイナルを迎えた。

このツアーの映像が近々商品化されると言うことなので、詳しくはその時に書けたら書きたいのだが、このツアーは2020年に一度失われたライブの熱量を取り戻すために企画されたものだった。ホール規模を中心に13会場23公演を回ったツアーだった。

「sumika Live Tour 2021 『花鳥風月』」
東京ガーデンシアター公演より

そんなツアーの最後に発表されたのが、1年かけて回るツアーの後半戦となるライブハウスツアー「sumika Live Tour 2022 『花鳥風月』-第二幕-」だった。彼らにとって、約2年2ヶ月ぶりとなるライブハウスを巡るツアーとなり、8会場22公演行われることとなった。

今回、私は運良くチケットの取れた友達に誘われ、ツアー2日目となる宮城県はSENDAI GIGSでの公演を観にいくこととなった。

人生初の宮城県、個人的には今年のライブ初め。
そして何より、好きなバンドを今年も観に行ける。

ワクワクしないはずないシチュエーションの上に、その時私は居ました。

いつもより少し早めの16時、2階席に着きライブの幕があがったのです。

この日のライブの模様は?

↑ノースロードミュージック 公式Twitterより

まず、この日のライブの様子から。
というか、今ツアーはこのような仕組みで動くらしいので、これから行かれる方はこの辺はチェックしておいた方がいいかもしれないかな?

ライブハウス規模なので、各会場ではドリンク代の支払いは必ずあると思うんだけど、観覧に関して少しチェックしておきたいことがありまして。

それは、1階のチケットは整理番号制で、立ち位置指定という形式を取っているという話だ。上の画像は、今回のライブのプロモーターであるノースロードミュージックさんの公式Twitterから写真を引用しているのだが、その上の項目を読んでもらいたい。

近年、ライブハウス規模でも座席指定となるライブが多くなっていたのだが、今回は立ち位置指定。つまりは、椅子はなく指定された足跡の場所に立ってライブを観覧するというのが、今ツアーでは採用されているわけだ。

それはつまり、多くの荷物をフロアに持ち込まない方がいいということ、コインロッカーを積極的に使おうということ… つまりは、かつてのライブに少し近づいた形になっているというわけだ。

距離は取れてるのか??という疑問を感じる人は多いかもしれない。事実、私は今回2階席での観覧だったため、詳しい距離感はよくわからないのだが、上から覗いた限りだとそこそこ距離は取れてるの、一定の間隔で間は空いているようには見受けられた。ただ、少し隣と近いかもという感覚にはなるかもしれない。もちろん、基本的な感染対策は徹底した上で、楽しんでもらいたい。

ライブを振り返る

そんな仙台のライブを振り返ってみたい。

↑会場内のライブ案内画面より

開演 16:01  終演 17:55

これから4月まで続くツアーなので、ネタバレは一切しません。セトリはなるべく触れませんし、MCに関しては曲名を伏せた形で触れていこうかなと思います。

今、ライブを観終えて4時間くらい経った今の感想をまとめるとしたら、最低10回は驚くんじゃないか?と思うくらいの驚きと興奮がその2時間のライブには詰め込まれていました。

例えば、セットリストについて。
もちろん、第二幕ということもあるので、第一幕ではやらなかった曲はもちろんのこと、最新EP「SOUND VILLAGE」の収容曲も披露されるライブでしたね。

ステージ構成に関しては… ここは秘密にしておこうか。というか、今回の肝はそこにあるような気がしているんだよな。。。

ネタバレにならない範疇で書くとするのなら、今回のツアーって個人的な感覚だと「ライブハウスで育った、ライブバンドの今」というものがより顕著に現れた演目だと思っていて。

それは、後半のMCにも触れられることなのだが、この日の仙台でのライブは「ライブハウスならではの熱量や気合いで臨んでます」という話が多く出ていたように思えた。だからなのか、序盤の曲目は現在の攻めの様子が如実に出ていたように思うし、今のsumikaの音がこんなものだということ、そして何よりもバンドの見せ方を徹底しているということ。

全てにおいて、今のsumikaそのもの。
そんな姿をふと感じたのでした。

↑SENDAI GIGS内より、消毒にも趣あり。

MCを振り返ってみる

「多分、今日仙台が世界で1番熱い場所なんじゃないかと思うので、精一杯やりたいと思います!」

自己紹介の時の黒田隼之助(Gt/Cho)の一言の通り、この日の仙台の熱気というものは凄まじいの一言には収めきれないほどの熱さに満ち溢れていた。

黒田隼之助(Gt/Cho) (写真はオフィシャルTwitterより)

例えば、手拍子の音圧。
私がこの日2階席に居たので、1階に居たらそれは尚更によく感じたのだと思うのだが、1曲ごとのその音は終盤につれよくはっきりするようになったし、そもそもの1曲目からそれが最高潮にやってきていた。

sumikaのライブって、観客が参加する形の楽曲が実に多い。(実際に歌ったかどうかはさておいて)、「Lovers」の合いの手や「ふっかつのじゅもん」の掛け声、近年の曲だったら「Shake & Shake」のサビの部分だとか、もし声を出せるのならみんながそこを歌ってステージのバンドや観客、そしてその裏のスタッフさんたちとひとつになる。それが、彼らのライブの楽しさであり、魅力である。

昨今のライブの状況もあり、声は出せないのだが、手拍子や手を振って曲に観客は応えていく。昨年のツアーだとあまりの手拍子の量に「手がパンパンになっちゃうから温存しておいて」という言葉は少しはあったのだが(片岡健太(Vo/Gt)が「俺は絵が下手くそだからさ」という自虐への拍手に対する一言にそんなのがあったような…?)、前と比べたらその数は減ったようにも思えた。

それはきっと、今のライブのスタイルの中で、観客のことを信頼しながらバンドとしての音をストレートに鳴らしていくという思いがあるように思えたし、何よりも昨年のライブの本数の中で掴んだ実感のもとにステージに立っているんだという、バンドの覚悟そのものがそこにはあったように思えたから。

少し脱線したので、MCに話を戻すのだが、ライブの熱量とは打って変わって、少し緩く面白くなるのも、sumikaのライブの魅力のひとつ。

片岡が2階席に手を振りながら「みんなのこと、見えてるよー!実はスケベでーす!」と声かけて、小川貴之(Key/Cho)がツッコミを入れる様子なんかも、フロアが少し温まる材料でもあった。

仙台だからこそ話せる話もこの日は多かった。
特にメンバー紹介時の荒井智之(Dr/Cho)による仙台でのエピソードトーク。「10年か前に仙台でライブやった時に左足骨折しちゃって、それでもステージに立った思い出があるなぁ」という話から始まったトーク。

片岡「"あの日よかったねぇ"ってみんなで打ち上げ行って、騒ぎまくって呑んで、最終的に仙台まで車運転してくれたのトモなんだよねぇ。あの時はごめんね 笑」
荒井「俺は骨折でずっとコーラだったからなぁ」
片岡「あの時はごめんね、ほんと酷かったよね。トモの松葉杖奪って松葉杖ジャンケンもしてたね」
荒井「(松葉杖)奪われてるから俺動けないし 笑」
片岡「本当よくバンド辞めないでいてくれたよ、ありがとうね」

これ読んでわかる通り、キラキラポップのイメージが強いsumikaだが、本当はゴリゴリの体育系でありスパルタ系だったりするバンドなのです 笑

荒井智之(Dr/Cho) (写真はオフィシャルTwitterより)

また、この日のライブには、サポートとしてベーシストとして須藤優(XIIX)、コーラス・ギターとして三浦太郎(フレンズ)、キーボード・DJとしてGeorge(MOP of HEAD)の3人が参加。各々の個性も、この日のライブでは光り輝いていた。

今ツアーのフォトコーナー、ぜひここで記念写真を!

まさかのハプニング

このことは、きっと仙台公演だけだと思うから、堂々と書いてしまうのだが、実は片岡さんがアンコールの最後の2曲の歌詞を見事に間違えてしまっていた。

最初のミスは、雰囲気でなんとか誤魔化せたような空気が出ていたのだが(どの曲か具体的な名前出せないのだが、Aメロの2行目で全然文脈の違う言葉を歌ってましたね 笑)、アンコールラストの曲は出だしの歌詞から間違えてしまったのだった。突然2番の歌詞を歌ってしまい、バンドメンバーが片岡のことを見て笑ってしまう。

片岡健太(Vo/Gt) (写真はオフィシャルTwitterより)

そこから、なんとか曲をやり切って、サポートメンバーの3人を送り出したのだが、片岡が突然3人に対して「最後の曲さ、もう一回4人で1番だけやらない?」と提案。観客からの大きな拍手もあり、急遽4人だけでのセッションが始まった。

・準備中でのこと
片岡「あのバージョンでやろう!」
小川「どのバージョンだ?!」

観客、大爆笑。音が鳴り始める。

片岡「いける?大丈夫?」
荒井「声が返ってきてないみたいです… 声聞こえません」
黒田「僕もアンプ切っちゃった!」

音、少しずつ鳴り始める。

荒井「返ってきました!君(片岡)の声が返ってきました!」

そういうドタバタした(笑)流れで急遽披露したcamp sessionとしての、アンコール最後の曲。彼らにとって、とても大事なナンバーだからこそ、最後のこの曲は、特に最後のフレーズを何度も歌う様子には、痺れるものがあったなぁ…

そして、歌い終わり再び4人がステージ正面へ。

片岡「(拍手が鳴り止まないフロアを見ながら)、やっぱり音(SE)ないと静かだね 笑」

スタッフ、客出しのSEを流す。

片岡「あ、すみません。ありがとうございます」
メンバー全員、スタッフに向けて頭を下げる。

こうして、4人が客席に手を振りながらステージを後にし、約2時間のライブが幕を下ろしたのでした。

小川貴之(Key/Cho) (写真はオフィシャルTwitterより)

最後に

ネタバレやそれに触れそうなMCを極力避けてまとめた結果が、これとなりました。事実、ツアーは4月の東京・Zepp Haneda公演まで続くとのことなので、ここでは言い切れなかったことは、そこで目の当たりにしてほしい限りです!

ライブハウスだからわかるsumikaの魅力、そしてライブハウスだからこその新たな挑戦、そしてsumikaというバンドの2022年のモードや勢い。

全てがその2時間のライブにはありました。

ちょうど今日、来週1月25日(火)・26日(水)行われるZepp DiverCity Tokyoでの追加チケットの販売が始まった。どうやら、まだ余裕があるそうなので(これを書いている21:30現在)、リセールのチャンス含めて、是非お見逃しないように!!

SENDAI GIGS、スタッフさん含めて素晴らしいホールでした!

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noteを最後まで読んでいただき、
ありがとうございました!

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