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長時間労働の改善が急務!トラック運送業が直面する労務管理

留まることのないガソリン価格の高騰…!
あるときは180円を超え、182円…185円…と給油に行くたびに「どこまで上がってしまうのだろう…」と驚きを隠せませんでした。
ガソリン補助金の期間延長が表明されたことで、価格はどう変わっていくのでしょうか。

ガソリンといえば自動車運転!
運送業の長時間労働の改善が急務
です。
2024年問題」という言葉をご存じでしょうか。

「2024年問題」とは、2024年4月、自動車運転業務に適用される時間外労働上限規制によって発生する諸問題のことを指します。新しい改善基準告示の適用で、労働時間が短縮し、従来よりも荷物が運べなくなり、物流が停滞する可能性が懸念されています。

トラック運送業の現状

トラック運送業における長時間労働という問題が深刻化しています。トラック運転手の労働時間の長さは、交通インフラの重要性からも生活必需品の運搬に欠かせない存在であることが要因とされます。
長時間労働が続くことで、労働者の健康や安全に悪影響を及ぼす可能性があるため、労働環境の改善や労働時間の短縮化に取り組む必要があります。そのためには、企業の労働管理や労働者の労働条件に関する改革が必要です。問題を放置せずに、長時間労働の要因と改善に向けた労務管理について理解を深めることが重要です。

トラック運送業は全産業と比べて労働時間が長い

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」のデータによると、トラック運転者の年間労働時間は全残業平均と比べて約400時間、年間労働時間が長いことがわかりました。

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」

長時間労働の要因

長時間労働には以下の要因があります。

荷扱い・付帯作業
積み込み、荷下ろし、検品、仕分、荷造り
平均で1日あたり2時間45分発生。
(※ 国土交通省「トラック運送状況の実態調査(平成27年)」)

荷待ち時間
積み込み場所や届け先に到着した後、受付を済ませ「積み込みや」「荷卸し」を待つ時間
➡ 平均で1日あたり1時間34分発生している。
  また、2割のドライバーが2時間以上待っている。
(※ 国土交通省「トラック運送状況の実態調査(令和3年)」)

2024年4月以降に適用される規制事項

長時間労働の解消に向けて、2024年4月以降、トラック運送業界に以下の規制が適用されます。

時間外労働の上限規制(労基法改正)
原則:月45時間以内、年360時間以内、特別条項:年960時間以内

改善基準告示の改正

改善基準告示とは
改善基準告示とは、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(厚生労働大臣告示)のことを言い、自動車運転者の長時間労働を防ぐことは、労働者自身の健康確保のみならず、国民の安全確保の観点からも重要であることから、トラック、バス、ハイヤー・タクシー等の自動車運転者について、労働時間等の労働条件の向上を図るため拘束時間の上限、休息期間について基準等が設けられています。
改善基準告示は、法定労働時間の段階的な短縮を踏まえて見直しが行われた平成9年以降、改正は行われていませんでしたが、令和4年12月に自動車運転者の健康確保等の観点により見直しが行われ、拘束時間の上限や休息期間等が改正されました(令和6年4月1日施行)。

自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト

改善基準告示の改正によって短縮する「拘束時間」とは

休息時間と拘束時間は表裏一体

2024年4月以降の改善基準告示で求められている休息時間は、継続11時間を基本としています。拘束時間は日々の時間外労働などの実績によって変わるため、終業時刻から11時間の休息時間を与えた場合、次回の始業時刻を何時にするべきか管理していかなければいけません。こうした終業時刻から次の始業時刻の間に、一定時間以上の休息時間(インターバル)を設ける働き方を、勤務間インターバル制度といいます。

ご存じですか?勤務間インターバル制度

長時間労働が常態化している企業に、勤務間インターバル制度を設けることで、従業員の生活時間や睡眠時間を確保し、健康な生活を送ることができると期待されています。
「労働時間等設定改善法」(労働時間等の改善に関する特別措置法)が改正され、2019年4月1日より勤務間インターバル制度の導入が事業主の努力義務となりました。

導入企業の割合は低い

努力義務なので、守ることができなかったとしても罰則等がないことから、規定されて4年が経過した現在も導入している企業の割合は決して多いとは言えません。

厚生労働省「令和4年就労条件総合調査の概況
厚生労働省「令和4年就労条件総合調査の概況

また「導入予定は無く、導入も検討していない理由別企業割合」をみると、「当該制度を導入すると、労働時間管理が煩雑になるため」と回答した企業は、どの企業規模でも一定数存在していることがわかります。

勤務間インターバル制度の煩雑な労働時間の管理は、クロノスPerformanceにおまかせ

クロノスPerformance、クロノスPerformanceクラウド(以下クロノスPerformance)は、勤務間インターバル制度に対応。社員一人ひとりの日々の休息時間を一覧で確認することができます。

クロノスperformance帳票イメージ
「勤務間インターバル一覧表」
設定した休息時間を下回る結果の場合は赤字で表示。右側の合計で発生回数を表示。
クロノスperformance帳票イメージ
「勤務間インターバル個人表」

クロノスPerformanceとテレタイムの連動でもっと便利に

クロノスPerformanceとテレタイムを通信連動すると、クロノスPerformanceで設定したインターバル(休息時間)に基づいて、次回出勤の推奨時刻をテレタイム上でお知らせします。画像は、退勤打刻をした際のテレタイム上の通知画面です。

画面イメージ「テレタイムα(勤務間インターバル)」

クロノスPerformanceなら、時間外労働の上限規制、改善基準告示の改正を意識した勤怠管理ができる

日々の労働実績は自動集計
自動集計した労働実績は、帳票出力することができます。帳票は、個人表(単月・複数月)や、一覧表(単月・複数月)等、さまざまな種類を出力できます。表示させる項目はカスタマイズが可能です。

クロノスperformance帳票イメージ
「複数月の集計表」

時間外労働の実績や予測を「アラート」で管理

クロノスPerformanceには、時間外労働の上限規制を意識した勤怠管理ができるよう、関連のアラートがプリセット登録されています。併せて、X‘sionをご利用の場合はクロノスPerformanceと連携することで、対象者に直接アラートメッセージを発信することができます。アラート通知のイメージはこちらの記事をご覧ください。

勤務間インターバルを導入する企業を支援する取り組み

2023年度も「働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバル導入コース)」の受付が始まりました。 

支給対象となる取り組みのなかに「労務管理用ソフトウェアの導入・更新」「労務管理用機器の導入・更新」が含まれています。この機会に是非ご検討ください。

いかがでしたか?是非導入をご検討ください。
今後も皆さまの働くところにあり続けるために、進化し続けてまいります!

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小山