見出し画像

【読書感想文】i

この世界にi(素数)は存在しません。という数学の先生の言葉をトラウマに生き続けてきた主人公愛が、最後には自己意識によってアイは存在すると自分自身の存在を証明の1つの材料とし、トラウマを切り捨て、未来を切り開いたっていうよくありがちな短絡的な流れだった。
けどそのシンプルに見えるような流れの中にはたくさん細い線が含まれていて、無限に枝分かれして考えていく事ができるテーマが散らばっていて何回も読み砕いていきたいと思った。
西加奈子さんは本を通じて社会への怒りや矛盾に対する疑問を自分なりにぶつけている。
本という形で自分の気持ちを形にして残している。私も形ない物を形として表現してみたい。よく周りからめっちゃ考えてるなぁとかすごいとか言われるけど、考えるだけじゃすごくないんよ。誰でもできるんよ。何かをやろう!という意思表示ももう何の意味も持たんやろ。その誰かのすごいなぁをしっかり受け止める時は自分が行動に動機づけをする事を重ねていって何かを成し遂げた時に飲み込みたい。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?