XORをAcrobatと併用すれば完璧に
XORは二つのPDFをビジュアル的に比較して差異を100%見つけ出すツールです。
商用ドキュメントの制作過程で「意図や指示が正しく反映されているか?」はもちろん「余計な変更がなされていないか?」を確かめるために新旧PDFの比較は必要不可欠なので、工数削減のためにもいいツールを活用したいところです。
XORの理想的な使い方はAdobe Acrobat DCとの併用でしょう。
何度か書いている通り、PDFの品質確保で最も頼れる既存アプリはProof Checker PROです。以前からPDF解析による比較精度の高さには定評があったものの、昨年発売されたバージョン5でビットマップ比較モードが追加され、より完璧なPDF比較ツールとなりました。
とはいえ、1ライセンス100万円超のこのハイエンドツールを導入できるのは大きな組織のみ。その他の人たちにとってPDF比較ツールといえばAcrobatになるでしょう。
ただし、PDFを解析して比較するAcrobatではときおり差異の見過ごしが起こります。
そこでXORを併用して補わせるのがいいでしょう。PDFをヴィジュアル的に比較するXORはAcrobatのように「どのように変わったか?」は判断できない替わりに「どこが変わったか?」は確実に検出します。まったく変更されていないページを洗い出すのも簡単です。
各アプリを比較するとこの通り。
AcrobatにはPDFページを画像化して比較するモードがなく、XORにはPDFのデータ構造を解析して比較するモードがありません。
よってこの両者を併用することで、なんとかProof Checker PROに近いところまでキャッチアップできるのではないかと…。
30日の使用期間があるので、まずはお試しください。