フードプリンターで介護食、そういう使い方があったか

もう先々週の話になるのか、土曜朝のテレビでフードプリンターで作ったお寿司と「今後は介護食の分野に売り込んでいきたい」とのメーカーさんのお話が紹介されていた。

食物ペーストを使った一種の3Dプリンターで、デモではマグロ赤身の寿司を作っていた。
この機械の特色は、ノズルを複数にして、粘度・硬度が違うペーストを組み合わせて形作ることができる、というものだったが、歯ごたえや繊維らしさは(たぶん)出せない。その欠点は、介護食としてなら利点に転化する。

考えたなあ。

従前の介護食は、いったん調理したものを患者・利用者の摂食機能に合わせて小さく切ったりすり潰してペーストにしたりが主だった。その過程で見た目も味も混ざってはっきりしなくなる。食べ物としては不幸な再調理だが、方法がなかった。
一応、見た目はそのままで硬さ・食感はペースト状になっているイーエヌ大塚製薬の「あいーと」という製品はあるが、メニューは限られ、コストは高い(行事食として使われる機会はあるようだ)。フードプリンターでオン・デマンドで作れば、メニューの少なさは改善できる。あとはフードプリンターの価格と作成速度かな。


そういやカップ飲料自販機のアペックスは、とろみボタン付きの自販機を出しているね。嚥下障害がある方も同行家族と同じものを飲める試みとして、興味深い。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?