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「福翁百話」を短時間で理解したいあなたへ

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「福翁百話」を全て読み、理解するのには時間がかかります。幼児教室の予習復習で忙しいご家庭向けに、簡潔に「福翁百話」をまとめました。小学校受験は時間がすべてです。
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記事一覧

「福翁百話」第96話~第100話

「福翁百話」第96話~第100話

96. 史論・・・論拠を明確にして是非を論じよう

「現実に、識見も知恵もなく品行のよくない老主人が現れて家の物事を処理できなければ、親類が相談の上、引退させて子に譲るか、子がなければ相応の養子に家名を継がせるという事例も少なくない。家を重んじるためである。・・・国もまた同じである。国を重く見、主君を軽く見るという道理は昔の人も同様であって、結局は社会の安寧を重んずるという意味なのだが、実際の方法

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「福翁百話」第91話~第95話

「福翁百話」第91話~第95話

91.人事難しと覚悟すべし・・・苦しまなければ道は開けない

「いろいろな施設が不行き届きであるということは、必ずしも事に当たる人の能力がないわけではなくて、才知はたくさんあっても仕事を軽く見て注意を怠ったために失敗する者が多いのだということに注意したい。こうしたことから考えると、鋭敏な秀才よりもむしろ根気強い勉強家の方が頼もしいと言いたい。」

願書に使用するとすれば、このような感じでしょうか。

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「福翁百話」第86話~第90話

「福翁百話」第86話~第90話

86. 世は澆季(ぎょうき)ならず・・・文明の世は間違いなく国民を幸福にしている

「文明進歩の目標は、国民全体を平均して「最大多数の最大幸福」ということにあるだけでなく、その幸福の性質を次第に上方へと高めることにある。長い歴史の前後を比較して、幸福の数がはたして増したのか減ったのか、幸福の性質が上昇したのか下落したのか、それは統計の数字に見るべきであって、私は断じてその増進を明言して、更に未来へ

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「福翁百話」第81話~第85話

「福翁百話」第81話~第85話

81. 空気は飲食よりも大切なり・・・都会人はオワイ(汚穢)物を常食にしている

「呼吸は、間断なく二十四時間直接身体に関係して、生命の源泉となっている。空気の性質がどういう状態であるかを吟味して、化学的医学的にその害毒を明らかにしたならば、ぞっとしておののくほかないであろう。人間の呼吸を飲食と同じと考えれば、都会の住人は、富豪大家であっても、様々のオワイ(汚穢)物を常食にしているということで、百

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「福翁百話」第76話~第80話

「福翁百話」第76話~第80話

76. 国民の私産はすなわち国財なり・・・利殖の熱心さが立国富強の根源

「極端な場合、守銭奴と呼ばれたとしても、とがめるには及ばない。一切の私産は国の財産であって、国力の根源である。一私人に対する私情を離れ、私的な道徳論を別にして公的に国家の利害を思うとき、日本人が今日なお金銭を軽んじているのは、非常に残念でならない。」

願書に使用するとすれば、このような感じでしょうか。

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「福翁百話」第71話~第75話

「福翁百話」第71話~第75話

71.教育の力はただ人の天賦を発達せしむるのみ・・・能力には限界がある

「教育の要は、人間に本来無いものを造って授けるのではなくて、有るものをすべて見つけて見落とさないことである。どんなに腕のいい植木屋でも、草木にもともと備わっている者だけを見事に成長させるのであって、それ以上の事を何らしているわけではない」

願書に使用するとすれば、このような感じでしょうか。

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「福翁百話」第61話~第65話

「福翁百話」第61話~第65話

61.不行き届きもまた愛嬌の一端なり・・・完璧すぎては疎んじられる

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「福翁百話」第56話~第60話

「福翁百話」第56話~第60話

56.知恵は小出しにすべし・・・草履取りの知恵から太閤の知恵へ

「「知恵は小出しにすべし」とは古人の金言だが、大量の知恵をいっぺんに表していっぺんに天下を驚かそうとするよりも、朝に夕に少しずつ物事を滞りなく処理して、さわやかに世を生きたほうが良い。・・・もしも、木下藤吉郎が武家奉公の初めから英雄豪傑を気取って、草履取りは拙者の領分ではない、薪炭奉行は我が身の身分に合わないなどと威張っていては、到

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「福翁百話」第51話~第55話

「福翁百話」第51話~第55話

51.処世の勇気・・・「人生の獣勇」に打ち勝とう

「一人満足して高尚な理論を説いても、凡俗愚人の興味の対象にはならないという実情は、風流な懐石料理の淡い味が田舎者の舌を喜ばせることができないのと同じで、論調が高ければ高いほど、聞く人がますます驚くだけというありさまだから、学者の世渡りの秘策は、時には田舎向きの濃厚な味にするなどして、超然と世間の外に居続けないということである。人は十人十色、風雅な

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「福翁百話」第46話~第50話

「福翁百話」第46話~第50話

46.早婚必ずしも害あるにあらず・・・昔の英雄豪傑は早婚だった

「近年、西洋思想の流行につれて、男女の早婚を非とする説が聞かれる。その説というのは、年若くして結婚すれば、早く子を産んで生活に困る、若い身体がまだ固まらないうちに子供を生めば、父母の体を損ない、また生まれた子供も必ず弱いなどというもので、攻撃の論拠は経済論と生理論の二様にあるようである。・・・早婚の人に生まれた子供は虚弱であるという

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「福翁百話」第36話~第40話

「福翁百話」第36話~第40話

36.男尊女卑の弊はもっぱら外形にあるもの多し…見た目を同等の形に

「たとえば、夫婦の間でも言葉づかいを丁寧にし、礼儀に気を付け、妻を呼ぶにも名前を呼び捨てにせずに何さんと言い、手紙を送るにも横柄な文体でしたためず、宛名にも「どの」と書かずに「様」を使うといったようなことである。こうしたからといって、男性にとって何の妨げにもならないばかりではなく、主人としての威厳を損なうこともなければ、むしろ家

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「福翁百話」第31話~第35話

「福翁百話」第31話~第35話

31.身体の発育こそ大切なれ…子育ては「教育」よりも「飼育」先行

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