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【絶鬼パロ・アーカイブ】志なき知性は翼のない鳥である

「……ざッけんなよ」

下校途中、彼は突然、見知らぬ場所に迷い込んでいた。
火花が散る、暗くも明るくもない赤い空。壁に貼られ、空からバラまかれる、無数の同じ文面のチラシ。それを読んでの第一声。

少女のような可愛らしい顔をした、小柄な少年。ジャージを着込み、手元にはサッカーバッグとサッカーボール。見た目ほどに無力ではないが、超常の力など持たぬ中学三年生の男子。鬼、親、子。三つの役に当てはめれば、確実に「子」だろう。彼は周囲を確認すると、無人の家の中に入り、ポケットの中の支給品と説明書を確認する。そして、青褪める。

「死体、って……ほんと、ざッけんなよ」

鬼ごっこ。誰もが知る遊び。しかし、これは―――殺し合い。否、多分……鬼による、一方的な殺戮ゲームだ。支給品「式札」とその説明書を読み、チラシの文面と、自分が異様な見知らぬ場所にいる事実から、彼はそう推測した。しかも、この支給品は使い所が難しい。鬼の死体を発見して、これを乗せると周囲が禁止エリア化。鬼でなければ、役が分かるだけ。どう使ったものか。

敵は鬼。それと主催者。味方は親と子。ならばまずは、味方と合流するのが一番だ。情報を集め、鬼に対抗する策を編む。

「絶対、負けねえ。こんなところで死ねねえ。生きて還るぞ」

【???/00時05分】
【椎名翼@ホイッスル!】
[役]:子
[状態]:健康
[装備]:サッカーバッグ(水筒や包帯入り)、サッカーボール
[道具]:式札、財布(小遣い若干)
[思考・行動]
基本方針:生き残り、現世へ帰還する。
1:鬼を減らし、子を勝利させる。主催者を殴れたら殴る。
2:そのために多くの親や子と早めに提携し、情報を集める。
3:子や親の犠牲はなるべく出したくない。出てしまったら悲しむが、ある程度割り切る。
※その他
各役の人数・会場の地図・制限時間の詳細は未把握。自分の役を子であると推測。
『人物解説』
漫画『ホイッスル!』に登場する少年。CV:樋口智恵子/高城元気。1983年4月19日生まれの15歳(1998-99年当時)。東京都飛葉中学校三年生でサッカー部のキャプテン。ポジションはセンターバック。身長151cm、体重43kg。小柄で可愛い顔立ちだが、性格は好戦的で気が強く男らしく、皮肉屋の毒舌家。頭脳明晰で運動能力も高く、武道の心得もある。特技はマシンガントーク。文武ともに大人顔負けの才能を持ち、大人受けの良い立ち居振る舞いも出来るが、負けず嫌いで身長にコンプレックスを持つなど年相応の面もある。フィールドでは中学生離れした統率力による組織守備戦術を的確に駆使し、華麗なテクニックで大型選手とも互角以上に渡り合う。プレーはクレバーで底意地が悪い。

昔なつかし、WJのサッカー漫画だ。サブタイトルはこのキャラの座右の銘だそうで、サルヴァドール・ダリのコトワザだという。ダリのは「野心」と訳されるらしいが。多くの腐女子や夢女子を生んだアイドルめいたサッカー美少年であるが、ジゴクへ投げ込まれたからにはいろんな目に遭うだろう。リーダーとして他の連中を率いるヒーローになるか、あえなく死ぬか。どちらに転ぶかはわからない。なお、おれは翼より多紀派だ。そのため彼に関してはさほど詳しくない。

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