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【絶鬼パロ】惹かれ合うMystery

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沖木島北部、座標D-06、鎌石小中学校。

森に囲まれ、小高い丘の上に立つ三階建ての校舎。正面に校庭。建物は真っ直ぐ横に伸び、片側に体育館が隣接している。その間に連絡通路。児童数は少なかろうが、島では有数の大型施設。災害時には避難所ともなるであろう。

そこに侵入する二人の少年あり。彼らは小学生でも中学生でもない。悲しき男子高校生、『ヒデノリ』と『間田敏和』だ。ここで彼らが出遭うのは―――――

「あるかなァ……アレが……クソッ」

間田は図工室へ入り、デッサン人形を探している。身長20cmや30cmのフィギュアならよくあるが、「等身大の」となるとなかなかない。値段もそれなりに張る。全身可動の等身大マネキンが、確か数万円。仗助にブッ壊されたあの人形も、それぐらいしたはずだ。親が押入れにしまってたヤツだったが。都会の画材屋とか、大きめの高校にならありそうなものだが、離島の小中学校には……見当たらない。やはり、自分で作るしかなさそうだ。

「間田さん、廊下から発煙筒と消火器持って来ました。まだ誰もいないっスね」
「おう、ご苦労さん。いずれ誰か来るだろーし、それまでに籠城の準備を調えとくぜー」

ヒデノリが戻ってきた。人形はないが、物品は豊富にある。立地もよく、逃げ隠れる場所も多い。鬼がどんなヤツか不明だが、少なくとも人間なら、ここに籠ればそれなりに防げよう。火をかけるなどして炙り出して来るかも知れないが……その時はその時だ。消火器もあるし。

「なんか見つかりました?」
「彫刻刀とか鋸とかロープとか、武器になりそうなもんはいろいろあるな。これでトラップ仕掛けようぜ。『ホーム・アローン』見た?」
「ああ、なんかありましたね、そういう映画。やりすぎじゃないの?ってぐらい罠張ってたやつ……」

【D-06(鎌石小中学校内)/00時55分】
【ヒデノリ@男子高校生の日常】
[役]:親
[状態]:健康
[装備]:真田北高制服(ブレザーの冬服、上着なし)、鉈@ひぐらしのなく頃に、うまい棒@支給品、フライパン(民家から拝借)
[道具]:デイパック、医薬品少々、発煙筒、消火器などなど
[思考・行動]
基本方針:生き残り、現世へ帰還する。
1:使えそうな道具を探し、罠を張る。
※その他
自分の役・各役の勝利条件・制限時間を把握。
【間田敏和@ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない】
[役]:子
[状態]:健康
[装備]:不明支給品(上着のポケットの中にあるが、まだ気づいていない)
[道具]:『サーフィス』(スタンド能力、発動には『等身大デッサン人形』が必要)
[思考・行動]
基本方針:家に帰りたい。
1:使えそうな道具を探し、罠を張る。
2:『サーフィス』に使えそうな人形を探す。なければ作る。スタンド能力のことはとりあえず秘密。
※その他
各役の勝利条件・制限時間を把握。自分の役を子だと推測。
実は16歳以上なので、レギュレーション違反に気づいた管理者から追手がかかっている。そのうち殺しに来るかも知れない。

鎌石小中学校の南東、座標E-07、東崎トンネル付近。の、下水道の底。

恐るべき鬼が、そこに潜んでいた。白塗りの顔、赤い鼻。ピエロの格好をした鬼。これも仮の姿ではあるが。彼は捕食者だ。だが、つい先程、手痛いダメージを受けて撤退してしまった。あの忌々しい獲物―――『ハヤト』が放った、何らかの武器によって。不死身の悪魔は、頭部を吹っ飛ばされたところで滅びはしない。外見はすぐに修復出来る。然れどもダメージは大きい。

餌が必要だ。傷を癒やし、自信を取り戻すには。手頃な獲物を見つけ、幻術で恐怖させ、その肉を貪り食わねば。

彼は配布された地図を見やる。二枚あるが、どちらが正しいかはよくわからない。下水道が繋がっていれば、そこへ行ける。闇の中で、書かれている文字は東洋の呪術的な象形文字らしいが、難なく理解できた。霊的な視力や認識によって読めるのであろうか。その文字の一つを見て、彼はニンマリと笑う。学校。すぐ近くだ。子供たちの集まる場所だ。

【E-07(下水道の底)/00時55分】
ペニーワイズ@IT/イット “それ”が 見えたら、終わり。
[役]:鬼
[状態]:ダメージ(中)、ペニーワイズの姿で行動中、川尻早人への怒りと恐怖
[装備]:
[道具]:四次元っぽい紙袋、不明支給品3つ
[思考・行動]
基本方針:恐怖させ、喰らう
1:喰いやすそうな獲物を狙う。手頃な相手は幻術で追い詰める。
2:鎌石小中学校へ向かう。
※その他
下水道で繋がっている場所なら何処からでも出現できます。
川尻早人の最も恐怖するもの(川尻しのぶの死)を把握しました。

「あれは……学校……!?」

高校生の少女が、幼女を連れて、ふらふらと東へ進む。そこに見えたのは、明らかに学校だ。小学校。小学校。小学校。ああ、ああ。

いや、『るーちゃん』は「ここにいる」。チョコレートをあげたら喜んで食べてくれた、可愛い子。いや、るーちゃんではな……るーちゃんだ。彼女はるーちゃんだ。それ以外の何だ。誰だ。るるるるる。

錯乱している彼女の精神は、この恐るべき悪霊『ジャック・ザ・リッパー』を、自分の妹として認識している。ジャック・ザ・リッパーの方も、今は彼女に敵意はない。チョコレートをくれたからだ。二人で還る。他はみんな、解体すればいい。彼女はそう思っている。無邪気なようだが、思考も戦闘力も存在自体も、子であるのにほぼ鬼だ。

りーねえ、あそこへ行くの?」
「……そうね、るーちゃん。あの学校へ行ってみましょう」

【D-06(鎌石小中学校の西側)/00時50分】
【若狭悠里@がっこうぐらし!】
[役]:親
[状態]:健康、精神錯乱気味
[装備]:ゾルダのカードデッキ@仮面ライダー龍騎
[道具]:チョコレート×10
[思考・行動]
1:るーちゃん(ジャック)を守り抜く。
※その他
自分の役・各役の勝利条件・制限時間を把握しました。
精神が錯乱してジャックをるーちゃん(妹)だと思っています。
ジャック・ザ・リッパー@Fateシリーズ
[役]:
[状態]:健康
[装備]:『スマートフォン(子)』
[道具]:
[思考・行動]
基本方針:全員解体する。
1:美味しい魂の持ち主がいたら食べる。
2:りーねえ(若狭悠里)についていく。
※その他
自分の役・各役の人数・各役の勝利条件・会場の地図・制限時間は全て未把握。自分の役を鬼だと思っている。
霊体化、及び神秘を纏っていない攻撃の無効化は制限されています。
レギュレーション? 知らない子ですね…。

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◇奇◇

◇妙◇

学校にやばい連中が続々と集まり始めた。ペニーワイズは川尻早人と戦って撃退され、ジャック・ザ・リッパーと若狭悠里はなんか合流している。どれもおれが書いていない話だ。男子高校生組以外はあまり詳しくない。若狭悠里は狂った少女で、物騒な支給品を与えられている上に相方がやばい。

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